人民網日本語版 2023年12月15日(金) 11時30分
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4日に上海で「2023年流行語トップ10」が発表された。
中国の語言文学雑誌「咬文嚼字」編集部が、読者からの応募、ネットユーザーによる投票、専門家とメディアによる選出を経て、毎年選出しているその年の「流行語トップ10」。今年も4日に上海で「2023年流行語トップ10」が発表された。ここではその中から一部をピックアップし、「イラストで知ろう!イマドキ中国」のキャラが流行語にまつわるアレコレを5回シリーズで紹介する。人民網が伝えた。
4回目は「搭子(○○友)」。もともとは何かを一緒にする仲間といった意味で使用されていたが、現在は特定のニーズを満たすための仲間という意味で使用されるようになっている。このように細分化され、限定されたジャンルで行動を共にするターゲットを絞った仲間との付き合いは、日常的なしがらみの数々や気苦労から解放され、純粋に互いが求めるニーズを満たすことのみ考えればいい。そのため「同僚以上、友だち未満」というこの関係は、「社恐(コミュ障)」を自称する現代の若者にとっては、なんともありがたい交友スタイルとして広く受け入れられているようだ。「2023年における若者の『搭子』交友報告」によると、調査対象となった若者の9割近くが「搭子」という交友スタイルを耳にしたことがあり、さらに若者の6割以上が「搭子が欲しい」と回答している。
ではどこで「搭子」を探すのか?主流となっているのはやはり手軽にスクリーニングをかけることができるソーシャルメディア。ご飯を食べる場合には、相手の好き嫌いや予算などによって決めるのではなく、自分が好きなものと同じものを食べたい「メシ友」を探す。旅行に行く場合には、自分の行きたい場所と同じ場所に行きたい「旅友」を探す。そして運動する際には「ジム友」を探し、勉強するなら「勉友」を探す。こうして書いていくと、このような割り切った付き合い方は非常に効率が良く、便利なように思えるかもしれない。しかしその反面、友達付き合いをしていく上で生じるさまざまな気苦労や時間、エネルギーを使いたくない、精神的に疲れたくないといった思いも見てとれる。
好意的にとらえるならば、この「搭子」は、交友関係に疲れ切った若者にとって、友達作りの「最初の一歩」と捉えることができるだろう。無用なストレスを省き、自分のニーズや好みに合った仲間を探すことは決して悪いことだとは思わない。
ただ個人的には、無用だと思えたり、自分の意に染まないと感じたりした付き合いの中で、実は思いもよらない出会いがあったりもする。また、人と長く深く付き合うことで、自分の意向やニーズだけでなく、相手を思いやり、時に寛容に受け入れ、時に譲らないという交渉力も身につけられると思う。いろんなことが効率的になっていく一方で、実は「省かれてしまった何か」や「無用な何か」を楽しめる心の余裕も失っているのではないかと感じてしまったのは、筆者の考え過ぎだろうか?(提供/人民網日本語版・文、イラスト/玄番登史江)
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