中国の家電輸出が新興市場にシフト―香港メディア

Record China    2023年12月18日(月) 9時30分

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14日、香港メディア・香港01は、これまで欧米への製品輸出が主体だった中国の家電輸出に変化が生じていることを報じた。写真は広東省深セン市の塩田港。

2023年12月14日、香港メディア・香港01は、これまで欧米への製品輸出が主体だった中国の家電輸出に変化が生じていることを報じた。

記事は、中国税関総署の統計で、中国の11月の家電製品輸出額は前年同月比13.4%増の72億4000万米ドル(約1兆円)となり、4か月連続で前年同月を上回ったほか、輸出台数も同24.3%増の3億3000万台に達したと紹介。1~11月の累計輸出額は同2.8%の804億7000万ドル(約11兆4000億円)で、通年でも対前年比増が見込まれているほか、来年の家電製品小売需要は安定的に推移するとみられていることを伝えた。

そして、中国家電輸出入協会の周南(ジョウ・ナン)事務局長が「インフレや貿易障壁などの要因によって、中国の対欧米家電輸出の成長が鈍化しており、メーカーは新たな成長点を模索している。その一つが東南アジアや中東、アフリカなどの『一帯一路』沿線国や海外の新興市場を拡大であり、もう一つは他方では、ヒートポンプなどのグリーン製品の開発だ。さらに、中国の大手家電企業はグローバルサプライチェーンのレイアウトをさらに改善し、海外生産拠点を増やし続けている」と語ったことを紹介している。

その上で、美的集団がエジプトで投資する冷蔵庫と洗濯機の新工場の定礎式が11月30日に行われ、2025年後半に生産を開始する予定であるほか、コンプレッサーメーカー長虹華意の子会社が10月26日にメキシコで冷蔵庫用コンプレッサー工場の生産を開始したと紹介。中国の家電製品は、製品の海外輸出から「海外での製造化」へと進んでいるとした。

記事は、中国の家電企業がコストパフォーマンスが高さを武器に製品をローエンド市場を主戦場としていたのに対し、現在は研究開発主導型へと転換し、徐々に中・高級市場に参入しつつあると指摘。市場調査会社GfKが「中国企業の海外進出レベルはますます高まっている。海外の消費者は環境や持続可能な発展に対するブランドの取り組みに大きな関心を寄せている。新たな消費ニーズをつかんだメーカーのみが、より多くのマーケットを獲得できる」との見解を示したことを伝えた。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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