経営再建中の中国不動産大手、中国恒大集団傘下の電気自動車（EV）メーカー、中国恒大新能源汽車集団は8日、劉永灼（リウ・ヨンジュオ）執行董事が犯罪に関わった疑いで当局に刑事拘留されたと発表した。

中国メディアによると、1981年生まれの劉氏は2003年に中国恒大集団に入社。現在は恒大集団常務副総裁や恒大新能源科技集団董事長などを兼任していた。13年と15年にAFCアジアチャンピオンズリーグで優勝するなどアジアのサッカー界を席巻した広州恒大の会長も務めていた。

報道を受け、中国のSNS上には「恒大は中国金融市場の混乱を象徴する存在」「なじみのある名前だと思ったら、広州恒大の会長だった人か。中国プロサッカーにとってマイルストーン的人物の一人」などのコメントが寄せられた。

中国恒大集団をめぐっては、昨年9月に最高経営責任者（CEO）を務めていた夏海鈞（シア・ハイジュン）氏と最高財務責任者（CFO）だった潘大栄（パン・ダーロン）氏が当局に拘束されたと報じられ、その数日後には、集団の創業者である許家印（シュー・ジアイン）董事局主席も違法行為の疑いで拘束や逮捕を意味する「強制措置」を執られたことが報じられた。（翻訳・編集/柳川）