Record China 2024年1月16日(火) 5時0分
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中国の通信大手3社は2023年、第5世代移動通信システムの機能を拡張させた「5G-A」の試験運用を開始。国営メディアは「巨大な可能性をアピール」と報じた。
中国通信大手3社の中国移動(チャイナモバイル)、中国電信(チャイナテレコム)、中国聯通(チャイナユニコム)は2023年、第5世代移動通信システム(5G)の機能を拡張させた「5G-Advanced(5G-A)」の試験運用を開始した。国営メディアは「それを利用する巨大な可能性をアピール」と報じた。
中国で5Gの商用サービスが始まったのは2019年11月。日本は翌20年3月だった。共産党機関紙・人民日報の電子版が昨年9月に紹介した工業・情報化部の「2023年1~7月通信業経済運行状況」によると、中国の23年7月末現在の完成済み5G基地局は累計305万5000カ所で、基地局全体の26.9%になる。
中国の5G携帯電話ユーザー数は6億9500万人で、携帯電話ユーザー数全体の40.6%に達する。ギガ級ブロードバンド接続ユーザー数は1億3400万人で、ユーザー全体の21.7%を占めている。
国営新華社通信によると、通信大手3社は裸眼立体視やモノのインターネット(IoT)、クルマのインターネット、低空飛行活動など多様な実証プロジェクトに着手。通信機器大手の中興通訊(ZTE)の柏鋼副総裁は国民経済活動97大分類のうち67分類で5Gが応用され、工業、鉱業、電力、港湾などの分野では主にモニタリング、返信、ロボット巡回検査などに利用されていると明らかにした。
柏氏は企業で5Gの機能が一段と高まり、中核の生産に力を与え、効率アップやコスト削減でさらに多くの価値を提供するよう期待し、これには「5G−A」への拡張が必要だと指摘。「5G−A」は5G技術のバージョンアップ版として、速度、遅延、接続数などの性能が大きく向上していると強調した。
5Gと比べ、「5G−A」はネットワークの処理量が一段と拡大し、超低遅延を実現。多くの機器の同時接続が可能となった。こうした性能の向上は、自動運転や遠隔医療、インダストリー4.0など、複雑で多様化する応用シーン需要への対応を可能にした。
通信機器大手ファーウェイ(華為技術)中国区無線首席専門家の杜葉青氏は「標準規格から産業チェーンへ、応用から製品へ、ネットワーク検証から配置意向へと、業界は『5G−A』の商用運営に向けた準備が整っている」と説明。「『5G−A』は国際的に十分な産業内のコンセンサスを得ており、24年に大規模な建設が進み、商用化が加速する」と述べた。(編集/日向)
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