対中貿易収支が初めて赤字となった韓国に何が起きているのか?―中国メディア

Record Korea    2024年1月18日(木) 5時0分

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14日、第一財経は韓国が対中貿易収支で初の赤字を記録したことを伝えた。写真はサムスンのスマホ「ギャラクシー」の広告。

2024年1月14日、中国メディアの第一財経は、韓国が1992年の中国との国交正常化以降、対中貿易収支で初の赤字を記録したことを伝えた。

韓国産業通商資源部が1日に発表した「2023年12月および年間輸出入動向」によると、昨年の韓国の輸出額は22年同期比で7.4%減の約6327億ドル(約92兆7469億円)で、輸入額は同期比12.1%減の約6427億ドル(約94兆2198億円)だったことから、約100億ドル(約1兆4662億円)近い赤字が発生しているという。対中貿易では輸出額が1248億3500万ドル(約18兆3053億円)で、輸入額が1428億4900万ドル(約20兆9482億円)だった。22年と比較すると輸出は19.9%減だった上に、昨年11月までの時点で韓国は対中貿易収支で180億ドル(約2兆6391億円)の赤字が発生している。これは1992年の中韓国交正常化以降、初めてのことだという。

記事はこれまでの韓国の対中貿易収支について、「これまで韓国は対中輸出が中国からの輸入を大きく上回っていた。対中黒字は2013年に628億ドル(約9兆2118億円)を記録したのがピークだった。それ以降は徐々に下降傾向を見せ、22年10月から一月あたりの貿易収支で赤字を記録するようになった」と説明した。また、韓国のソウル科学総合研究院大学の黄菲(ホアン・フェイ)主任教授を取材し、黄教授の分析として「韓国が中国市場に安直に依存しすぎた結果、世界の貿易環境に変化が起きているにもかかわらず、韓国は中国市場の発展と変化を認識できていなかった。他に韓国の輸出産業の競争力が弱くなったのも原因の一つだ。中韓国交正常化以降、中国は韓国が輸出した中間財を加工して売っていたが、急成長を遂げた今では自国の製造業の競争力が強くなり、韓国の中間財の供給に頼る必要性がなくなった」と伝えた。

記事は次に「韓国が対中貿易収支を黒字に戻す日は来るのか?」について、黄教授の分析を紹介した。黄教授は「韓国政財界の共通認識として、中国製が韓国製に取って代わりつつある。しかも中国の原材料や中間部品の輸入もしばらくは減りそうにない。例えばまだ韓国が競争力を持つ産業である新エネルギー車用の電池の原材料は8割以上を中国に依存している。韓国が短時間で対中貿易を逆転するのは不可能に近く、しかも赤字額は拡大の傾向にある。韓国は供給ラインの多元化を求めて、他の国との貿易協力を考えるしかないが、これも短期で実現することはできない」と指摘した。

記事は最後に「韓国銀行の昨年12月のレポートによると、中国の輸出品の技術水準や競争力が上昇を続けているのに合わせて、世界市場での韓国との競合の機会が増しつつある。韓国は輸出品の対外競争力をもう一歩進歩させると同時に、輸出市場の多元化を実現することで中国市場に過度に依頼する今の輸出構造を改善する必要がある」と論じた。(翻訳・編集/原邦之

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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