中国の世界遺産、ダム計画など自然保護の取り組みにイエローカード―ユネスコ

Record China    2007年6月29日(金) 11時58分

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2007年6月26日、ニュージーランドのクライストチャーチで開催中の国連教育科学文化機関(ユネスコ)第3回世界遺産委員会において、雲南省の世界自然遺産「三江併流」を始めとする中国の世界遺産の保護に問題があるとして警告が出されることとなった。

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2007年6月26日、ニュージーランドのクライストチャーチで開催中の国連教育科学文化機関(ユネスコ)第3回世界遺産委員会において、雲南省の世界自然遺産「三江併流」を始めとする中国の世界遺産の保護に問題があるとして警告が出されることとなった。

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世界自然遺産に指定された「三江併流」は雲南省北西部に位置する怒江(サルウィン川)、瀾滄江(メコン河)、金沙江(揚子江)の3つの大河が併走する地域。6000m級の山々の間を縫うようにして河が走る奇観だけではなく、多くの絶滅危惧種を含む生態系や少数民族による伝統文化が認められ、2003年に世界自然遺産に登録された。しかし中国政府はこの地域に多数のダム建設を計画、大部分の少数民族がこの地を去ることを余儀なくされるなど、世界自然遺産としての価値は危機にさらされているという。

三江併流以外にも北京市の故宮・頤和園・天壇、雲南省麗江市、チベット自治区ポタラ宮の保護・修復計画が問題ありとして取り上げられた。中国国家文物局・童明康(ドン・ミンカン)副局長は中国の保護には3つの問題があると認めた。第1の問題は、一部地方は経験に乏しく、麗江では原住民のナシ族を他地域に移住させるなど、現状維持の意識が弱かったこと。第2の問題は、商業主義を追求しすぎたこと。第3の問題は、世界遺産の修復には不可欠な国際的な協調が足りなかったことだという。(翻訳・編集/KT)

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