Record China 2024年2月17日(土) 13時0分
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15日、シンガポールメディア・聯合早報は、米アップルのスマートフォンiPhoneが中国での売り上げを大きく落とす一方で、中国市場シェアが逆に伸びる現象が起きたことを報じた。写真は上海のアップルストア。
2024年2月15日、シンガポールメディア・聯合早報は、米アップルのスマートフォンiPhoneが中国での売り上げを大きく落とす一方で、中国市場シェアが逆に伸びる現象が起きたことを報じた。
記事は、アップルの2024会計年度第1四半期(23年10〜12月期)の財務報告によると、中国での売上高は前年同期比13%減の208億ドル(約3兆1000億円)に落ち込んだと紹介。ティム・クック最高経営責任者(CEO)がiPhoneはなおも中国で最も人気のあるスマートフォンの一つであり続けていると強調したことを伝えた。
一方で、アップルは昨年、中国で17.3%の市場シェアを獲得し、国産ブランドのVivoに代わって初めて中国で最も売れているスマートフォンブランドになったと指摘。IDCのシニア研究員がこの現象について「iPhoneは他のブランドと比較してハイエンド市場で根強い支持を得ているためだ。iPhoneはハイエンド消費者の多い中国の大中都市で人気がある。ハイエンド層は中低価格帯消費者とは異なり、景気低迷時でも最新機種に変更する可能性が高いため、iPhoneのシェアが上昇する結果になった」と評したことを紹介している。
また、アップルは1月中旬に同社では異例といえる中国での値下げキャンペーンを実施し、発売から半年も経っていない最新フラッグシップモデルiPhone15まで値下げ対象としたことで業界を騒然とさせたと紹介。専門家が「価格変動の少ないiPhoneの値下げは消費者に買い得感を抱かせる一方、iphoneの魅力が以前ほど高くなくなったことも意味する」と指摘したほか、最大のライバルである中国の華為技術(ファーウェイ)が中国のハイエンド携帯電話市場にカムバックしたことも戻ってきたことも同社にとっては大きな脅威だとし、米国政府によるファーウェイへの規制に伴う中国国内での米国ブランド人気低下、中国当局による国産ブランド使用奨励もアップルの中国事業にとっては逆風になっていると伝えた。
記事はさらに、ここ2年のスマホ市場で最も注目されている機能が折り畳み式の本体と人工知能(AI)であり、アップルの携帯電話はどちらの分野でもファーウェイに後れを取っていると指摘。今後アップルがイノベーションによって消費者を満足させられなければ、市場での影響力は大きく低下し、消費者にネガティブな感情さえ抱かせることになるだろうという専門家の見方を伝えている。(翻訳・編集/川尻)
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