Record China 2024年2月20日(火) 8時0分
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中国メディアの観察者網は、昨年は低調に終わった中国の半導体産業について、今年は回復の兆しが見えているとする記事を掲載した。
記事は、中国半導体大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)と華虹半導体が今月初めに2023年の年次決算を発表した際、両社とも今年の業績について昨年よりは良くなるとの見通しを示したことを紹介した。
そして、半導体業界が2022年以降に下降サイクルに入り続けている上、22年10月に米国が中国に対する半導体輸出管理政策を導入し、23年に規制を強化させるなど中国の半導体業界は地政学的影響に苦しんでおり、このような圧力の下で中国の半導体業界は昨年厳しい状況に直面し、人員削減や給与カットの嵐が吹き荒れたと伝えた。
一方で、マクロデータを見ると中国の半導体産業はなおも強靭な成長性を持っていると指摘。国内の半導体業界の生態系はさらに改善され、成熟したプロセスの半導体チップの国産置き換えがすでにトレンド化しているとした。また、特にパワー半導体市場では中国がすでに高い国際競争力を形成しており、炭化ケイ素、窒化ガリウム材料などの新興分野の一部は世界に肩を並べる、あるいはリードする状況を実現したと紹介した。
さらに、AIコンピューティング競争の加速によりAI向け高性能半導体チップの重要度がますます高まる中、ハイエンド半導体の輸出を封鎖することで中国のAI産業発展を阻害しようと目論む西側に対し、中国企業のファーウェイ(華為技術)が「Kirin9000」によって先進的なプロセスの半導体量産能力を示したと紹介。「厳しい禁輸措置を受けても、中国の機関はすぐに兆単位のパラメータを処理する計算クラスタを開発することができる」とした。
このほか、先進的なプロセスのチップを製造する上で重要な装置であるリソグラフィーについても、中国がハイエンドDUV(深紫外線)リソグラフィーでブレークスルーを実現するのは時間の問題であり、さらに進んだEUV(極端紫外線)リソグラフィー技術の獲得に対しても世論の期待が高まっていると伝えた上で、「客観的に言えばEUVリソグラフィーのブレークスルーにはまだ遠いものの、国内半導体先端プロセス技術の新陳代謝を生んでいる。新たな技術の動向において、中国の産学研共同体と米国など西側陣営との差は、従来の技術開発において存在した差よりもはるかに小さい」と論じた。
記事は最後に、昨年の中国半導体業界の痛みを伴う「洗礼」は、業界の健全化や発展に向けて必要なものだったと指摘。「下降が続いた市場サイクルもいよいよ変曲点が近づいている。栄光や夢というものは、風雨を経てこそ花開くものだ」と結んだ。(翻訳・編集/川尻)
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