ファーウェイが「デジタルインテリジェンス化の加速」を宣言、「実益あるエコ」も強調

Record China    2024年2月29日(木) 9時50分

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ファーウェイ・世界技術サービス部の荀速総裁はスペインのバルセロナで開催中の「MWC Barcelona 2024」に際して、「デジタルインテリジェンス」シリーズソリューションを発表した。

華為技術(ファーウェイ)世界技術サービス部の荀速総裁は26日から29日までスペインのバルセロナで開催中の移動通信業界最大の催しである「MWC Barcelona 2024」に関連して行った同社の製品およびソリューションの発表会で、「デジタルインテリジェンス」シリーズソリューションを発表した。荀総裁は同ソリューションについて、業界のデジタルインテリジェンス化の加速を可能にしたと説明した。

デジタルインテリジェンス化をけん引する具体的な方策とは

荀総裁は、「スマート時代において、電気通信業界がAI技術の理解や知識を深め、通信事業者が膨大なデータを状況に応じて効果的に結びつけてこそ確実な商業価値が生まれ、デジタルインテリジェンス化へのモデルチェンジを加速することができる。ファーウェイのサービスとソフトウエアはAI技術と新モデルを応用し、ソリューションをアップグレードし、ネットワークをよりグリーンで信頼性の高いものにし、エンドユーザーにはより良い体験を提供し、業務の革新と成長を駆動する」と述べた。

荀速総裁

荀総裁は「ファーウェイが提供できること」についていくつかに分類して紹介したが、まず目立ったのは外界の状況やその変化にシステムの稼働が左右されず、常に理想的な状態で運営される方式の提供だった。例えば「智聯集成(インテリジェンスと連結による統合)」では、外部電力の十分な供給がない場所においても、AIエネルギースマートスケジューリングアルゴリズムにより、太陽エネルギー、エンジン、バッテリーが協調して電力を供給することで、電力不足による作業の中断を最小限にし、さらにエネルギーコストを下げることで新たな収益を得ることができるという。また、事業者はシステムの円滑な稼動を、ビジネス向けあるいは家庭向けの新規事業に結びつけることができるとした。

また、「智能運維(インテリジェンス運営維持)」としては、一部の機器に問題が発生した場合、AIシミュレーションと評価アルゴリズムによりビジネスに与える影響を自動評価し、また補償機能を作動させる方式を紹介した。エンジニアはビジネスへの影響が大きい部分を優先して解決することができることになる。このような手法により、従来型の「ネットワークの状況に基づいて作業を組み立てる」のではなく、真の意味で業務を中心に据えた運用が可能になるという。

荀総裁はさらに、新たな統合課金システムの採用で、新たな料金プランの適用までの時間を大幅に短縮し、収益の確保を迅速化する方式についても言及した。さらに、ファーウェイは顧客企業などに対して、人材を持続的に育成することを可能にする「計画-育成-評価-運用」の一貫型の人材育成サービスを提供するという。

グリーンに向かう新技術の導入で実益を得られる

荀総裁が説明中で多用した言葉の一つに、省エネやエコを示す「緑色(グリーン)」がある。ファーウェイはかなり早い時期から、自社の製品やソリューションについて「グリーン」を強調してきた。例えば2022年11月の時点で、同社の南部アフリカ地域部の陳雷総裁は「産業や社会の省エネや高効率化を実現するICT産業だが、ICT産業自身も省エネや高効率化を実現せねばならない」と指摘した。

ファーウェイの「グリーン重視」はもちろん、世界全体および中国における脱炭素や省エネの注力という大きな流れに沿ったものだ。そしてファーウェイはさらに、「グリーン」に向かうことが企業など事業体の利益にも合致することを強調している。荀総裁も、ファーウェイのグリーンなシステムを採用することで、ビジネス上の利益を得られると指摘した。また、今回の「MWC Barcelona 2024」の期間中に進化型5Gの「5G-A」について説明した無線ネットワーク製品ライン総裁の曹明氏も、同社の技術を導入することで、「ナイジェリアではハードウエアが50%削減され、システム導入から維持管理などすべてに必要なコストであるTCOの30%削減が可能になった」など、事業者が利益を得た実例を多く紹介した。

一方で荀総裁は説明の最後の部分でデジタルインテリジェンス化の鍵は、「新技術と新モデルを導入することで、これまで解決できなかった問題を解決し、顧客に確実なビジネスの価値を創造すること」と説明した。ファーウェイはかねてから、「新たな技術により解決できなかった問題を解決する」ことを強調してきた。その意味で、同社が推進するデジタルインテリジェンス化は、同社のこれまでの社是の延長線上にあると言える。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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