Record China 2024年3月6日(水) 5時0分
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2日、観察者網は、「日本の経済的地位はなぜ下がり続けているのか」と題した評論記事を掲載した。
2024年3月2日、中国メディアの観察者網に、「日本の経済的地位はなぜ下がり続けているのか」と題した評論記事を掲載した。著者は上海国際問題研究院情報所元所長の陳鴻斌(チェン・ホンビン)氏。
陳氏は、1968年に当時の西ドイツを抜いて世界第2位の経済大国になったに日本が2010年に中国に抜かれ、23年にはドイツにも抜かれて4位に転落したと紹介。国際通貨基金(IMF)は、日本経済が長期的な不況から脱却できず、26年にはインドにも抜かれると予想していると述べた。
そして、今や日本製家電製品は競争力の低下により海外で売れなくなり、一部の部品を輸出するのみになっているとし、製造業の空洞化が日本経済の体力を著しく低下させていると指摘。一方、ドイツの経済も決して良好ではないものの、ドイツは世界最大の地域統合組織である欧州連合(EU)の一員、かつ主導的な地位にあることの恩恵を受けている点が日本とは大きく異なるとし、海外の投資にとっては、ドイツに投資すれば他のEU加盟国に輸出する際に免税優遇を受けられるというメリットがあるほか、ユーロの為替レートがドイツの経済力よりはるかに低いことも、ドイツの輸出製品の競争力を高めていると論じた。
その上で、日本にはドイツのようなアドバンテージがないばかりか、地域経済協力に対する姿勢には疑問が残ると主張。強い警戒感から中国の包括的かつ先進的な環太平洋経済連携協定(CPTPP)加盟に断固反対し、日中韓自由貿易地域(FTA)交渉への態度も非常に消極的で、「一帯一路」イニシアチブへの参加も渋り、アジアインフラ投資銀行(AIIB)のボイコットを常に主張してきたと評したほか、外資誘致に対する姿勢も非常に冷淡であるとし「それ故に、日本の成長率は長年にわたって常に低水準にあるのだ」との見方を示した。
陳氏は、日本経済がバブル崩壊の余波から抜け出せない数ある理由の一つとして、消費が経済成長をけん引できない状況が続いていることに言及。サラリーマン層の所得が増えない中では消費は一向に奮い立たないとした。また、日本企業も国内の設備投資に消極的で、海外への投資を好む傾向にあることから経済成長の原動力がますます削がれていると指摘。「長い目で見れば、日本経済が強くなろうとしても力が出せないのはごく自然な結果なのである」とした。(翻訳・編集/川尻)
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