2024年4月25日、中国メディアの環球網は、記録的な円安が進む中で日本銀行が大きなアクションを起こす可能性があると報じた。

記事は、米国時間24日のニューヨーク取引市場で1ドル＝155円台に突入し、円が34年ぶりの安値を更新したと伝えた上で、中国中央テレビ（CCTV）経済チャンネルの記者、王翔（ワン・シイアオ）氏の解説を紹介した。

王氏は、円安が続く理由について、日米間の金融政策が大きく異なり、依然として利率の差が大きくなっていること、日本の貿易収支が赤字になっていること、日本の国内需要冷え込みにより日本企業の海外投資収益が国内に還流されないことなどを挙げた。

その上で、円安は日本の自動車や半導体の輸出関連企業にとっては有利に働き、インバウンド需要を見込む日本の観光市場にもメリットがあるとする一方で、日本はエネルギーや原材料の海外依存度が高いため、日本企業は生産コストがさらに上昇して輸入型インフレが続き、消費者の購買力が下がり続けることになると指摘した。

そして、多くの投資家が1ドル＝155円のラインを日本政府による市場介入の防御ラインとみなしていたこと、鈴木俊一財務相が近ごろ複数回にわたり「外国為替市場の過度な変動に対し、何らかのオプションを発動して対処することを否定しない」との姿勢を見せていることなどを挙げて、日本銀行が25〜26日に行う金融政策会議で、円安の要因の一つである金利の再引き上げ、さらには政府による市場介入が行われる可能性があると伝えた。（翻訳・編集/川尻）