子どもが大花瓶を破損、博物館の「あまりにも寛大な措置」に疑問の声も―中国メディア

Record China    2024年5月5日(日) 15時0分

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中国では、山東省にある淄博博物館で3日、5歳ぐらいの女児が展示されていた大きな花瓶を破損した件(写真)について、博物館側が賠償請求を放棄したことが話題になった。

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中国では、山東省にある淄博博物館で3日、5歳ぐらいの女児が展示されていた大きな花瓶を破損した件について、博物館側が賠償請求を放棄したことが話題になった。インターネットでは、博物館の「寛大な措置」を称賛する声が寄せられると同時に、博物館側に「問題あり」とする指摘も寄せられた。中国の情報/ニュースサイトの網易などが伝えた。

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花瓶を壊した女児は、家族や親族とみられる9人連れの一人として入館した。9人のうち3人が子どもだった。花瓶を壊した女児は最も年少で、5歳ぐらいに見える。

破損したのは単独で展示台に乗せられていた大型花瓶で、現代作品だった。作者名とともに、1万9600元(約42万4000円)の価格も表示されており、館内には「展示品を破損した場合には、価格に基づいた賠償が必要です」の表示もあった。

花瓶は展示台から床に落ち、砕け散った。現場は騒然となった。子どもらは悲鳴を上げ、大人は顔を見合わせて、多額の賠償金を憂慮したという。しばらくすると複数の博物館関係者が来た。すると意外なことに、うち一人が、花瓶を壊したのはこの子だが、調べた結果故意に壊したのではいことは確実と分かったと言い、連休時期なので館内が極めて混雑しており、館側の事故防止策も不十分だったと説明し、子どもにけがのないことを改めて確認した上で、一同にその場を去ってよいと告げた。

淄博市博物館

インターネットでは、同博物館の「寛大な措置」を知った多くの人が「いいね」を投じた。しかし一方で、同件に至るまでの博物館側の管理に対する疑問の声も集まりはじめた。割れた花瓶は展示台の上にただ置かれていただけで、何の防護措置も施されていなかった。ネットでは「まぎれもなく重大な不手際だ」との指摘が寄せられた。

また、博物館側が損害賠償を放棄しことについて「まったくの善意でからではなく、慎重に計算した上でのことだったのかもしれない」といった意見も出た。損害賠償を求めれば法的に争う事態になる可能性があり、そのための費用や、ずさんな展示をしていたとして博物館に対しての批判が発生することも十分に考えられるからだ。つまり博物館による損害賠償の放棄は「事なかれ主義」による決定とする批判だ。

事情を知る人によると、割れた花瓶は実際には2万3000元(約49万8000円)と査定され、博物館側の責任は80%、壊した側の責任は20%となる。つまり賠償金額は4600元(約10万円)と算出され、賠償金額分は最終的に、博物館を所管する市政府の文化および旅遊局が負担することになるという。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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