2024年5月10日、韓国・JTBCは「外国人女性が韓国での生活を撮影した短い動画が共感を呼び、再生数4000万回を超えた」と伝えた。

話題の動画は「ソウルで最も期待しなかったものを見た時」というタイトルで、街に設置された2つのごみ箱を撮影したもの。韓国に住んで5年になるという外国人女性2人が投稿した。ソウルの街なかにはごみ箱が少ないことがかねてから指摘されており、2人は「初めてソウルに来た時は、街のどこにごみ箱があるのかゲームのように探さなければならなかった」と振り返っている。コメント欄には「（ごみ箱探しは）まるで宝探しのようだ」「ソウルによく行くが一度も（ごみ箱を）見たことがない」などの反応が上がっている。

先月には、ソウルの繁華街・明洞で、通りがかった市民が変圧器の上に捨てられたプラスチックカップの山を見かねて1人で1時間かけて清掃したことを写真とともにネット上に投稿し、話題を集めた。街にごみ箱がないせいでこのようなことになると指摘する声が多かったという。

ソウル市内のごみ箱の数（2023年現在）は5380個で、1955年の7600個に比べると大幅に減少している。あるアンケート調査では、ソウル市民の73％が「ごみ箱が少ない」と回答している。市は来年までにごみ箱数を7500個水準まで増やす計画だという。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「ごみ従量制（排出するごみの量によって料金を賦課する制度）が導入されて家庭ごみを捨てるのも有料になったから、街のごみ箱にごみを捨てる人が増えた。だから昔は街にいっぱいあったごみ箱がなくなってしまった」「ごみ箱を増やしたらみんな家庭ごみを捨てに来るぞ」「良心のない人が多いからな」「ごみ箱を設置するなら、捨てる時にお金を取るようにしたほうがいい」「住宅街じゃなく、外国人が多く訪れる観光地に設置するようにしないと」「ごみ箱を増やして減らしてまた増やして。血税の浪費だ」「ごみが出たら持って帰って、家で捨てればいい。リサイクルにも効果的だ」などの声が寄せられている。（翻訳・編集/麻江）