WADAが中国選手の陽性問題めぐる批判に反論「9割の米国選手が規定の下で競技を行っていない」

Record China    2024年5月20日(月) 18時0分

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中国メディアの環球時報は20日、ロイター通信の報道を引用して、世界アンチ・ドーピング機関(WADA)が「9割の米国選手が反ドーピング規定を順守していない」と述べたことを伝えた。資料写真。

中国メディアの環球時報は20日、ロイター通信の報道を引用して、世界アンチ・ドーピング機関(WADA)が「9割の米国選手が反ドーピング規定を順守していない」と述べたことを伝えた。

WADAは17日にオンラインで行った特別会議で、中国の水泳選手23人のドーピング陽性問題に言及した。この問題は米紙ニューヨーク・タイムズの報道に端を発するもので、2021年の中国国内の大会で23選手から禁止薬物トリメタジジンの陽性反応が出たものの、WADAは「宿泊施設のキッチンが汚染されていた」との中国側の主張を受け入れ、公にしなかった。また、一部の選手は東京五輪にも出場していた。これについて、米アンチ・ドーピング機構(USADA)のタイガート会長らからWADAを批判する声が上がっていた。

ロイター通信の17日付の報道によると、WADAのバンカ会長は今回の特別会議でも「WADAの対応に問題はない」との認識を再確認し、「われわれがこの事象を隠ぺいしようとしたことはない」と改めて主張した。そして、「米国の選手は世界でドーピング検査を受けたことが最も少ない集団であり、プロ・大学を含む米国選手の90%がWADAの規定の下で競技を行っていない」と指摘。また、「USADAは陽性の結果を『汚染』と理由付けたことがある」とし、過去に同様の理由で自国選手を不問に付したことがあるとも言及した。

このほか、WADAの初代会長を務めたパウンド氏も声明を発表し、「WADAが中国のドーピング事件を隠ぺいしたというUSADAからの意図的なうそ、歪曲(わいきょく)に深く失望し、嫌悪感を抱いている。この告発には一切の真実は含まれておらず、WADAの評判を傷つけることだけが目的だ」と主張。「WADAが中国を不当に優遇しているとの指摘は完全に誤り。USADAは米国政府から資金提供を受けているが、同政府は中国政府との関係が冷え込んでいる。両者には何らかのつながりがあるのだろうか」とも述べた。

一方、仏国際放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)中国語版の記事によると、国際オリンピック委員会(IOC)のフランス人委員であるジャン・クリストフ・ローランド氏は「WADAへの攻撃とその影響は深刻。パリ五輪が近づくにつれてそれはさらに大きくなる」と述べ、委員の中にはパリ五輪までに独立調査による結論を提示する必要性を主張する者も複数いることを明かしたという。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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