中国武王墩墓から2000年前の漆器の「弁当箱」が発見

CRI online    2024年5月24日(金) 10時30分

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中国武王墩墓から2000年前の漆器の「弁当箱」が発見されました。

中国中部の安徽省淮南市にある武王墩墓の最も東側にあるひつぎを納める椁室(かくしつ)内から、升形に区切られた箱が2点発見されました。発見されたのは盛り付け用の器として使われた木製の漆器で、中には動物の骨などが大量に残されています。専門家によりますと、これは現在の食堂などでよく使われる「弁当箱」のようなもので、非常に珍しい器だということです。

漆箱は長さ約1メートル、幅約20センチで、深さは約10センチで、仕切りで五つに区切られています。2000年以上も地下に眠っていたものの、箱に残された赤い漆の色は依然として鮮やかです。

武王墩墓の考古学調査と文物保護プロジェクトの責任者である張治国氏によりますと、各升にはいくつかの動物の残留物があり、これまでの鑑定では、ほとんどが魚類で、一部植物の残留もあるということです。

また、武王墩墓から出土した一部の青銅鼎からも、15種類の動物を含む大量の動植物の残留物が発見されました。考古学専門家の初歩的推定によると、これらの動植物は青銅鼎の中で煮込まれた後、「弁当箱」に分けられた可能性が高いということです。

紹介では、武王墩墓で発見された漆器は木製が多く、長い間、地下水に浸る環境で保存されたため、木材の細胞に陥没や変形が生じていることから、いったん発掘され本来の保存環境から離れると、木材にひび割れや変形、漆の塗装にしわが出て脱落する恐れがあるため、出土品は掃除・整理した後、水に浸す必要があるということです。

中国の戦国末期の紀元前241年、楚の国は寿春(現在の安徽省淮南市寿県)に遷都しました。武王墩墓は楚の寿春城遺跡から東15キロのところで発見されました。これまでに発見された規模が最も大きく、等級が最も高く、構造が最も複雑な楚の墓です。(提供/CRI

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