Record China 2024年5月29日(水) 6時0分
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中国メディアの金融界は27日、「全固体電池が新エネルギー車産業の変革をけん引、エネルギー密度は液体リチウム電池の2~3倍」とする記事を配信した。
新エネルギー車(新エネ車)とは、中国における電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)の総称。
記事はまず、「新エネ車産業が勢いよく発展するにつれ、動力電池技術のイノベーションとブレークスルーが注目されている」とし、「中でも全固体電池は、その優れた性能面での優位性から業界の変革をけん引する『聖杯』として評価されている。全固体電池は、今後10年間でより幅広い商用化を実現し、新エネ車に革命的な進歩をもたらすと期待されている」とした。
記事によると、全固体電池の最も顕著な優位性の一つがエネルギー密度の高さだ。従来の液体リチウム電池と比較すると、全固体電池は固体電解質を使用することでエネルギー密度を大幅に高めることができる。技術の成熟に伴い、全固体電池のエネルギー密度は、液体リチウム電池の約2~3倍の500Wh/kgに達すると予想される。これは、電池の体積と重量が同一とした場合、全固体電池を搭載したEVの航続距離は大幅に伸び、ガソリンやディーゼルを使う内燃機関車と同等、あるいはそれを上回る航続距離が期待できることを意味する。これによりEVの実用性と魅力が大幅に向上し、新エネ車の普及が加速するに違いない。
もう一つの優位性が安全性の高さで、全固体電池は固体電解質を使用しているため、電解液の漏れや発火の危険がなく、電池の熱暴走の可能性が大幅に低減される。この特性により、全固体電池は、新エネ車だけでなく低空飛行機など高い安全性が要求される分野での活用も期待される。ドローンや「空飛ぶ車」などの新興輸送手段の発展に伴い、高エネルギー密度で高安全性の電池の需要が高まっている。全固体電池は、これらの活用シナリオにとって理想的な選択肢となり、低空飛行機の開発を技術面で支援することが期待される。
全固体電池の見通しは非常に明るいが、大規模な量産にはあと3~5年かかり、その間の経過的な技術ルートとして「固液混合電池」が先駆けて活用される可能性がある。技術の成熟とコストの低下に伴い、全固体電池は2030年ごろにより広範な商用化が期待され、新エネ車産業に革新をもたらし、より安全で、より効率的で、より環境に優しい移動体験を人々にもたらすことが期待される。(翻訳・編集/柳川)
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