日本が推し進める次世代光通信規格はどこまでいけるか―中国メディア

Record China    2024年6月7日(金) 8時0分

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6日、環球時報は、日本が次世代通信規格の普及に向けた動きを見せていることについて「いったいどこまでできるのか」と題した評論記事を掲載した。

2024年6月6日、中国メディアの環球時報は、日本が次世代通信規格の普及に向けた動きを見せていることについて「いったいどこまでできるのか」と題した評論記事を掲載した。

記事は、日本メディアが先日、次世代通信規格「6G」の普及を見据えて総務省が早ければ今夏に関連規格を整備する企業を公募する方針を示し、2028年には各分野で光技術を積極採用できるルールを作り、この分野の国際規格化を目指すと報じたことを紹介した。

そして、いわゆる「6G」として総務省が推進しているのはモバイル通信規格ではなくIOWNと呼ばれる光高速通信であると説明。2019年に提起されたIOWNの概念は、すべての光ネットワークを通じて高効率な固定ネットワークを構築することで、エネルギー消耗を100分の1にしつつ伝送能力を125倍に向上し、端末間の遅延を200分の1にまで減らすことを目標にしているとした。その実現に向けては光交換技術や光ルーティング設備で大きなブレークスルーや、特殊光ケーブル技術やルーティング技術における新たな定義、大量の設備によるサポートなどが必要だと伝えている。

その上で、IOWNについて技術の方向性としては問題がなく、日本がこの分野で国際的な主導権を握ろうとする思惑も理解できるとする一方、果たしてそれが実現できるかについては「なおも観察が必要」と指摘。世界の通信規格を主導するためには市場、研究開発、導入能力の3点が必要としつつ、世界最大の市場を持つ中国のサポートがなく、人口1億人程度の日本市場だけでは力不足であると論じた。

また、IOWNを主導するNTT自身は世界規格を作るための十分な研究能力や関連設備が不足しているであろうとしたほか、日本国内の通信設備能力も已に衰退しており、最先端の設備を開発することは難しいと指摘。マイクロソフトやデル、トヨタといった各分野の大手企業数十社を開発に参加させようとしているものの、いずれも通信設備分野の技術的な蓄積は限られており、ファーウェイや中興、中信科といった高い技術力を持つ中国企業が参加しなければIOWNの開発能力は大きく損なわれるとの見方を示した。

さらに、新たな通信技術の導入には技術のブレークスルーだけではなく、基地局やネットワークといったインフラ構築能力も必要であることにも言及。日本政府による官民協同による次世代通信開発は人類の技術の発展に向けた勇敢な一歩と評価しつつも「種々の思惑により中国企業を除外し、小さなグループの力に依存するというのは自らに大きな難題を突きつけるようなものだ。通信技術の発展はもはや発言権や定義権の奪い合いという段階にはなく、真の実力とオープンな精神が成否を決定する。市場や環境の実情から乖離(かいり)して、盲目的に先頭を走ることばかりを追い求めていては、『せいては事をし損じる』結果に終わるのだ」と評している。 (翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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