日本のスポーツアニメの「熱」が現実に―中国メディア

Record China    2024年6月19日(水) 10時0分

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14日、中国メディアの環球時報は日本のスポーツアニメの「熱」が現実になっていると報じた。写真はスラムダンク。

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2024年6月14日、中国メディアの環球時報は日本のスポーツアニメの「熱」が現実になっていると報じた。

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記事はまず、「日本の人気アニメ映画『劇場版ハイキュー!!ゴミ捨て場の決戦』が今月15日に中国で公開され、『SLAM DUNK(スラムダンク)』に続き、再び多くの『2次元』ファンを熱狂させることが期待されている。これらの素晴らしいスポーツアニメは、何世代にもわたって人々の成長を見守り、プロのアスリートにも影響を与えてきた。現実のスポーツ精神とアニメを結びつける方法として、2次元と現実の間の『結界』を打ち破ることが重要だ」とつづった。

その上で、「もし『スラムダンク』が『1980年代生まれ』や『90年代生まれ』にとって青春の思い出であるならば、『ハイキュー!!』は『2000年代生まれ』にとっての熱血アニメと言えるだろう。早くから中国の出版社によって発刊され、中国の動画共有サービスのbilibili(ビリビリ動画)やiQIYI(アイチーイー)などで人気を博し、中国でも多くの熱狂的なファンを集めている。今月10日に上海東方体育センターで開催された先行上映のファンイベントでは、1万人以上の観客が熱狂し、10年間ファンと共に歩んできた声優やテーマソングを担当したSPYAIRの登場で、会場の雰囲気は最高潮に達した」と紹介した。


また、「(世界最大級の)映像情報サイトIMDbでは、『ハイキュー!!ゴミ捨て場の決戦』は7.9点の高評価を獲得し、米映画批評サイト・Rotten Tomatoes(ロッテントマト)では、好評価が72%、Metacritic(メタクリティック)では67点を獲得している」と説明。米エンタメメディア・IGNでは「原作ファンはもちろん、息をのむような試合や忘れがたい熱い友情、両チームの高レベルなパフォーマンスが観客の心をつかむ」と称賛され、米紙ニューヨーク・タイムズでは「一見するとニッチな高校バレーボールアニメだが、観客にスポーツのエネルギーを感じさせる。この劇場版は原作の拡大版のようで、想像力豊かなビジュアルでバレーボールの戦略を表現している」と評価されたことを伝えた。

さらに、「『キャプテン翼』『スラムダンク』『タッチ』『テニスの王子様』などのスポーツアニメは長年にわたり多くの人々を励まし、五輪級のアスリートさえも生み出してきた」とし、日本の英字新聞紙・The Japan Times(ジャパンタイムズ)で「劇場版ハイキュー!!ゴミ捨て場の決戦』の日本での大ヒットについて、『12年間で漫画の発行部数6000万部、劇場版の興行収入100億円を突破した。現在、日本男子バレーは急速に成長し、パリ五輪前に世界ランキング4位に達した。バレーボールの人気上昇はこのアニメのおかげだ」と評価されたことにも言及した。

記事は、「『スポーツ漫画が現実に』の例はすでに存在しており、最も有名なのは1981年に誕生した『キャプテン翼』が多くの子どもにサッカーを愛させたこと。日本サッカーの代表選手だった中田英寿本田圭佑、さらには『ローマの王子』の愛称で親しまれたフランチェスコ・トッティ、アトレティコ・マドリードの元フォワードのフェルナンド・トーレス、ドイツのスター選手であるルーカス・ポドルスキなどが同作品の主人公・大空翼(おおぞらつばさ)に影響されてサッカーを始めたという。日本サッカーもこの環境下で急速に成長し、アジアのトップチームになった。2022年カタールワールドカップでは、日本チームはドイツとスペインという強豪チームを次々と破り、グループ首位で16強入りを果たして漫画の夢を実現した」と述べた。

また、「『スラムダンク』は1990年代においてバスケットボールを日本の若者の間で最も人気のあるスポーツの一つにした」とし、米スポーツ月刊誌・Sports Illustrated(スポーツイラストレイテッド)の「中国の元プロバスケットボール選手・姚明NBAで名をはせる前、井上雄彦氏の『スラムダンク』がアジアの子どもたちにバスケットボールを愛させ、NBAを知るきっかけとなった。安西先生の『あきらめたらそこで試合終了ですよ…?』という言葉は多くの人を励ました」との報道を紹介。「井上氏はリアルな手法で『スラムダンク』を描き、誇張された『必殺技』でなく、技術戦術や選手の体を現実に即している。日本のバスケットボールも成長を続け、国際バスケットボール連盟の最新のアジア男子バスケットボールランキングでは、3位に位置している」と説明した。

そして、「米映画批評サイト・Screen Rant(スクリーンラント)によると、スポーツアニメは日本の現実社会に大きな影響を与えており、スポーツ自体も日本で大きな人気を博している。野球やサッカーといった国民的スポーツだけでなく、バレーボールのような一見ニッチなスポーツも『ハイキュー!!』のおかげで人気が上昇した。日本のバレーボールクラブの人数は増加し、多くの子どもが主人公・日向翔陽(ひなたしょうよう)のようにバレーボールチームに参加して、プロのアスリートになる夢を叶えた。このアニメは他の作品ほど誇張されていないが、スポーツに劇的な影響を与えることに成功し、日本のみならず世界中の視聴者を鼓舞している」と結んだ。(翻訳・編集/岩田)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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