中国サッカーを40年も悩ませる難病、「年齢詐称」が「名前詐称」に―中国メディア

Record China    2024年6月23日(日) 22時0分

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21日、騰訊新聞は、中国サッカー界で年齢詐称が依然として存在しており、近ごろでは年齢だけでなく氏名まで詐称する現象が発生しているとするコラム記事を掲載した。

2024年6月21日、騰訊新聞は、中国サッカー界で年齢詐称が依然として存在しており、近ごろでは年齢だけでなく氏名まで詐称する現象が発生しているとするコラム記事を掲載した。

記事は、中国サッカー協会がこのほど公式サイトで「孫弘燃(スン・ホンラン)という選手を氏名偽装により1カ月の出場禁止処分とする」という通知を発表したほか、2選手について年齢詐称でそれぞれ2カ月の出場禁止処分を科したことを明らかにしたと伝えた。

そして、「孫弘燃」の氏名偽装は、以前より蔓延していた年齢詐称の「発展形」であると指摘。協会が紙ベースによる登録手続きを廃止してオンラインプラットフォームに移行したこと、国の戸籍管理もペーパーレス化したことでこれまで容易にできていた年齢詐称のハードルが高まったため、「詐称したい年齢の人物に名前ごとすり替わる」という新たな偽装手段が出現したのだと説明した。

その上で、中国のスポーツ界における年齢詐称現象は非常に深刻であり、特にサッカー界では1990年代のプロリーグ発足以前から存在したと指摘。協会が骨年齢検査の導入や選手情報の戸籍との紐付けなど対策を講じてきたことでその数は減ったとはいえ、青少年サッカーでは年齢詐称のメリットが非常に大きいことから、規制の緩さにつけこんだ不正がなおも多く存在すると伝えた。

記事は、年齢詐称で大きな利益を得ているのはプロクラブではなく、地方のスポーツ当局であるとも指摘。体制内での青少年育成において「政治的実績」を欲しがる「同志」たちが年齢詐称を利用しているのであって、年齢詐称のほとんどはアマチュアのサッカー界で行われているとした。そして、自ら望んで、何らかの圧力によって年齢を詐称した青少年選手がプロのクラブに入る際に年齢詐称が発覚して協会から処分を受けることになるとし、プロに入ってからの年齢詐称問題はほとんど発生していないと伝えた。

そして年齢詐称がいつまでたってもなくならない根本的な原因について、サッカーリーグのプロ化が十分に徹底されていないこと、サッカー界のマネジメント層がプロリーグの長期的な発展に注意を払っていないこと、そしてプロクラブがユース育成に消極的であることを挙げた。(翻訳・編集/川尻

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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