Record China 2024年7月2日(火) 8時0分
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台湾メディアの工商時報は7月1日、円安により日本が製造拠点として海外から注目を集めていると報じた。
記事は、「円安は多くの外国人観光客を日本に呼び込むだけでなく、化粧品などのメーカーが製造工場を日本に移すことにもつながり、日本国内外の企業が従来よりも安い製造コストで販売競争力を高めようとしている」と伝えた。
そして、例として韓国化粧品メーカーのCOSMAX(コスマックス)が早ければ2025年に初の日本工場を稼働させる予定であることを挙げ、「日本国内のほか、将来的に韓国や中国、欧米市場へ輸出することも視野に入れている」と言及。同社の生産ラインはほとんどが中国と韓国にあるが、同社幹部は「円安による輸出メリットが大きいと判断した」と話していることを伝えた。
記事は、「日本はインフレ率3%程度を記録しているが、とはいえ円は対ドルで34年ぶりの低水準となっており、企業経営者にとっては日本の財・サービスは依然として安く、ドルベースでの日本の賃金水準は経済協力開発機構(OECD)の加盟国38カ国中25位だった」と指摘。「より安価な製造拠点を求める企業が増える中、日本が注目を集めていることは、円高によって製造業が日本から出ていった1990年代以降の流れの逆転現象だ」と論じた。
そして、「『チープジャパン(Cheap Japan)』は日本の購買力低下の代名詞だが、日本メーカーにとってはむしろ新たなチャンスや輸出優位性につながる可能性がある」と言及。JVCケンウッドやアイリスオーヤマといった企業が続々と生産ラインを日本にシフトしていることを紹介する一方、専門家からは「低コスト以外の付加価値を発展させない限り競争力を改善していくことは難しい」との指摘も出ていると伝えた。(翻訳・編集/北田)
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