AIの活用進む中国の医療現場、「Apple Vision Pro」もオペ室で活躍

人民網日本語版    2024年7月7日(日) 5時0分

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中国では外科医がすでに「Apple Vision Pro」をオペ室に導入し、活用している。

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アップルは先ごろ、「空間コンピューティングデバイス」である「Vision Pro」を発売した。ただその販売価格は3万元から(約66万円。日本での販売価格は59万9800円から)と高価なため、「技術オタク」であってもまだなかなか手が出せていないようだ。そんな中、中国では外科医がすでにオペ室に導入し、活用している。

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テクノロジー感満載のある動画が最近、話題を集めている。その動画を見ると、外科医が「Apple Vision Pro」のARヘッドマウントディスプレーを装着して、手慣れた様子で患者に手術を施している。

手術が行われているのは北京大学人民病院のオペ室で、同病院の王俊(ワン・ジュン)院士が率いるチームが、中国で初めて「Apple Vision Pro」を活用して、胸腔鏡を使った肺がんの根治を目指す手術を行った。執刀医は高健医師が務めた。


同チームによると、胸部外科の胸腔鏡手術では先進的なディスプレー技術が執刀医をサポートする重要な役割を果たしている。デジタルコンテンツと現実世界がシームレスに統合され、医師に高い解像度で超低遅延のストリーミング処理を提供し、医師は手術の初めから最後までディスプレーを見ながら手術を行うことができる。

中国各地においては、各大手医療機関が技術革新を通して、「オペ室の革命」、ひいては「病院全体の革命」を試みている。

例えば、復旦大学附属産婦人科病院の専門家は、「5G+AI」技術を活用して、手術支援ロボットを正確に遠隔操作して、2000キロ以上離れた場所にいる多発性子宮筋腫が原因で貧血が起きている患者を対象に腹腔鏡手術を行った。かかった時間は約2時間で、手術は無事成功した。


上海市第一人民病院は数日前、モバイル決済サービス「支付宝(アリペイ)」と共同で開発した上海初の「AI陪診師」をリリースした。基盤モデルやデジタルヒューマンといった技術をベースに、通院する患者と双方向のやり取りをしながら付き添うサービスを提供してくれる。

現在、治療薬やワクチンの開発、医療用ロボットといったさまざまな分野において、人工知能(AI)技術が幅広く活用されている。

先ごろ世界経済フォーラム(WEF)が発表した「2024年新興テクノロジー・トップ10」のトップは科学発見を駆動する人工知能(AI)だった。

米市場調査会社・IDCの統計データによると、2025年に世界のAI応用市場の規模は1270億ドルに拡大し、医療業界がそのうちの5分の1を占めるとみられている。そしてそれがこの先5年の間、成長が最も著しい競争の場の一つとなりそうだ。

医学設備の分野を見ると、大まかな統計ながら、2023年末の時点で、中国ではAI関連の医学設備63種類と医療用ロボット61種類が認可を経て、発売されている。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

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