Record China 2024年7月22日(月) 10時0分
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ファーウェイが上海市青浦区内で建設中の研究開発センターがこのほど、華為練秋湖研究開発センターと命名された。敷地面積は160ヘクタールで、アップル社本社施設のアップル・パークよりも広大だ。
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華為技術(ファーウェイ)が上海市青浦区内で建設中の研究開発センターがこのほど、華為練秋湖研究開発中心(華為練秋湖研究開発センター)と命名された。敷地面積は160ヘクタールで、アップル本社のアップル・パークより広大だ。なお広東省東莞市にあるファーウェイ本部の敷地面積は126.7ヘクタールだ。
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練秋湖研究開発センターはファーウェイの世界最大の研究開発センターになる。建物の延べ床面積は206万平方メートルで、オフィス、研究開発施設、パイロット実験施設、技術インキュベーション施設、生産サービス施設、居住施設などが設けられる。また、ファーウェイ創業者の任正非(レン・ジェンフェイ)最高経営責任者(CEO)は、センター内に100カ所余りのカフェを作る考えとされる。任CEOは、若い才能が語り合い、議論し合うことが新たな創造を生むとの考えで「1杯のコーヒーが宇宙の能力を吸収する」といった発言も伝えられている。
「練秋湖研究開発センター」の名は、湖を中心とする豊かな自然環境の中に施設をちりばめる全体構造による。また、センター内には広場小鎮、都市街区、山頂集落、森林小鎮、都市大学庭、都市古典軸線、水郷と場所ごとに特色ある七つの建築群が設けられる。敷地内には道路だけでなく、移動のための鉄道も敷設される。停車駅は8カ所が設けられる。
センター名の中にある「練秋」の部分が意味することは不明だが、中国メディアの澎湃新聞によると、ファーウェイの内部関係者コミュニティーでは、「技術力を練り上げ、豊作の秋を迎える意味が込められている」とする見方があるという。
「練秋湖研究開発センター」が位置するのは上海市青浦区金沢鎮だ。現地は二級水源保護地に指定されていたこともあり、ほとんど開発されてこなかった。現地関係者によると「この30年か40年はほとんど変わらなかった」という。
ファーウェイが巨大研究開発センターの建設場所を決めた経緯に関連しては、2019年11月に、当時の青浦区金沢鎮の鎮長だった凌敏(リン・ミン)氏がメディアに対して、青浦区政府は2016年上半期に、新たな研究開発センターを設立したいとの意向を表明する書簡をファーウェイか受け取っていたと説明した。ファーウェイと上海市政府は2017年6月1日に戦略的提携枠組み協定を締結し、両者がIoT(モノのインターネット)、コネクテッドカー、産業インターネット、スマートシティー構築などで全面提携し、ファーウェイは研究開発センターを設置することを約束した。ファーウェイの研究開発センター建設の着工式は2018年6月19日に行われた。
ファーウェイの研究開発センター設立の話が浮上するまで、金沢鎮には分譲住宅が1棟もない状態だった。現在は、センター近くに5000室余りの単身者用集合住宅が建設中で、10キロほど離れた場所でも住宅建設が行われている。しかしファーウェイは10月にはセンターへの人材の異動を始める。人数は3万人を超える見込みだ。現在知られている住宅の計画だけではとても追いつかないことになる。
現地の人口増加は、ファーウェイ従業員による分だけでない。産業の上流あるいは下流としてファーウェイとつながりのある多くの企業が、金沢鎮での施設設立や、金沢鎮への本社移転の動きを見せている。澎湃新聞によると、多くの企業関係者が、ファーウェイとは密接に連携する必要があるので「歩いて5分ぐらいの場所が望ましい」などと話している。ただし、現在の金沢鎮ではオフィスビルや産業パークなどの施設が不足しているので、多くの企業は暫定的に、上海市内で条件がすでに整っている場所を選ばざるを得ない状態という。
ファーウェイの研究開発センターは長江デルタ地区の一体型開発を手掛ける長江三角投資と青浦区が建設を共同で進める西岑科学技術イノベーションセンター(西岑科創中心)の東エリアに位置する。西岑科学技術イノベーションセンターは、ファーウェイに力強くけん引されていることもあり、世界に強い影響力を持つ科学技術の中心地になりつつある。西岑科学技術イノベーションセンターの基本部分が完成するのは2030年の予定で、センター全体では10万人程度が働く見込みだ。西岑科学技術イノベーションセンターは長江デルタの一体型開発の一環であり、ファーウェイの研究開発センターの設置は、長江デルタ全体の今後の産業の布陣にとって大きな意味を持つことになる。(翻訳・編集/如月隼人)
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2024/7/18
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