Record China 2024年7月27日(土) 14時0分
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米海軍が主催する「リムパック2024」が米ハワイ諸島周辺の海域などで行われている。中国を念頭にした多国籍訓練で、中国メディアは「世界最大の海は日増しに『不太平』に」と批判した。写真は中国海軍。
米海軍が主催する「環太平洋合同演習(リムパック)2024」が6月27日から8月2日までの予定で米ハワイ諸島周辺の海域などで行われている。海洋進出を強める中国を念頭にした多国籍訓練で、中国メディアは「『太平』という名を冠する世界最大の海は日増しに『不太平』なる可能性が高い」と批判した。
リムパックは始まったのは1971年から。原則隔年開催で今回が29回目だ。日本や米国、フランス、オーストラリア、インドなど29カ国が参加し、米海軍の原子力空母「カール・ビンソン」など各国の40隻の艦船、3隻の潜水艦、150機以上の航空機が集結した。
海上自衛隊は1980年から参加。23回目の今回は輸送艦「くにさき」、護衛艦「はぐろ」やP1対潜哨戒機などを派遣した。リムパックには中国やロシアなどの「仮想敵国」の海軍が加わったこともあるが、その後排除された。
リムパックについて、中国網は「今年のリムパックには並々ならぬ意義がある。中国を念頭に置く狙いが特に顕著」と指摘。匿名の米シンクタンク専門家の話として「中国に警告するため、米国とその同盟国は広い地域で複数回の撃沈訓練を行い、米国が衝突の初動で多くの中国艦船を撃沈できる能力をアピールする必要がある」と紹介し、「今回の大きな見せ場となるのは排水量4万トンの強襲揚陸艦『タラワ』の実弾撃沈訓練だ。中国の075型強襲揚陸艦の排水量は4万トン以上。驚くほど露骨だ」とやり玉に挙げた。
訓練内容に関しても「海軍の作戦は対艦、対空、対岸突撃、強襲揚陸、対潜、対機雷戦などで、今回の演習ではほぼすべて網羅されている」と説明。「特殊作戦や人道支援などの訓練も計画されており、異例とも呼べるほど全面的だ」と述べた。
さらに「地政学的な意図が濃厚。国際体制における覇権国である北米大陸の米国は終始、ユーラシア大陸事業の主導をその最終目標としている」と言及。「そのため今回の海上軍事演習の地政学的な意図はかつてないほど色濃い。訓練内容に含まれる対空攻撃、対潜戦、特殊作戦、強襲揚陸、海上大規模対抗はこれを証明している。海軍という軍種の戦略性も今回の合同軍事演習で余す所なく示されている。米国の百年の歴史を持つ海軍の底力をうかがうことができる」と警戒感をあらわにした。
その上で中国網は「この『太平』という名を冠する世界最大の海は、このような演習により日増しに『不太平』になる可能性が高い」と論難。「これは環太平洋諸国の人々が直面している共通の難題だ」と訴えた。(編集/日向)
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