中国はトランプ大統領就任による潜在的影響見越して経済政策調整に着手か―米ゴールドマン専門家

Record China    2024年7月26日(金) 6時0分

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米ゴールドマン・サックス・グループによると、中国はトランプ大統領就任による潜在的影響を見越してすでに経済政策の調整に着手している可能性がある。米ブルームバーグが伝えた。

米ゴールドマン・サックス・グループによると、中国はトランプ大統領就任による潜在的影響を見越してすでに経済政策の調整に着手している可能性がある。シンガポール華字メディアの聯合早報が24日、米ブルームバーグの報道として伝えた。

それによると、ゴールドマン・サックスのアジア太平洋地域チーフエコノミスト、アンドリュー・ティルトン氏は、ブルームバーグのインタビューで、北京は予防措置として財政資源を備蓄している可能性が高いと指摘し、「中国が大規模な財政刺激策や需要刺激策の実施に慎重な理由の一つは、トランプ大統領就任のリスクがあるからだ。『2025年により一層の対策が必要になった場合に備えて、弾薬を温存しておこう』ということだと思う」と説明した。

数カ月にわたって世論調査でリードしてきたトランプ氏は、当選すれば中国からの輸入品に60%の関税を課すと約束している。ゴールドマンによると、この政策は中国の輸出と製造業に大きな影響を及ぼし、中国の実質経済成長を約2ポイント押し下げる可能性がある。

経済学者らは、特に企業や家計が支出をためらっていることから、中国政府に対し、財政赤字を増やして追加の国債を発行して経済を刺激するよう求める声を強めている。しかし、中国の政策立案者らは、関税の潜在的な影響に対抗するために必要になった場合に備え、これらの措置を将来的に使うために温存し、今は財政緊縮を選択している可能性がある。中国政府の今年上半期の支出は前年同期と比較して約3%減少した。

中国は経済成長を回復させるための措置に着手している。中国人民銀行(中央銀行)はこのほど、借入を促進するために主要貸出金利を10ベーシスポイント引き下げて1.7%​​とした。ゴールドマン・サックスは、第4四半期にも同様の規模の引き下げが行われ、今後数カ月間のマクロ政策の緩和により、年間5%前後の成長率目標を達成すると予想している。

ティルトン氏は「中国は、トランプ大統領就任のリスクが高まることを予想したためか、米国が金利を高水準に維持してきた期間の長さに驚いているためか、多少の通貨安を容認することにやや前向きになっている」とし、「トランプ政権下では、財政支援の拡大が期待されるため、米ドルがさらに上昇すると予想されており、アジア全域で通貨圧力が継続する可能性がある」と指摘した。(翻訳・編集/柳川)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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