AI技術で3000年前の文化財を「デジタル復元」―中国

人民網日本語版    2024年7月26日(金) 18時30分

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2号青銅神樹が人工知能技術のサポートにより「デジタル復元」の実現に成功し、3000年以上の時を経て再び人々の前に姿を現した。

四川広漢三星堆博物館は23日、「職人の技――三星堆遺跡新出土文化財保護修復成果展示」を開催し、多くの来館者を引き付けた。展示現場では、注目された2号青銅神樹が人工知能(AI)技術のサポートにより「デジタル復元」の実現に成功し、3000年以上の時を経て再び人々の前に姿を現した。新華社が伝えた。

デジタル大画面ディスプレーでは、30点以上のデジタル青銅製残存部分が「星空」の背景で徐々に集まり、最終的に高さ2.88mのデジタル青銅神樹に組み合わされた。この成果はAI技術の文化財保護・修復分野における応用のポテンシャルを示し、来館者に全く新しい視覚体験をもたらした。

3000年余りの歴史を持つ2号青銅神樹はこれまでと違った形で人々の前に姿を現した。その比較的完全な形が明らかになったのは初めてとなる。台座には1本の太い幹があり、そこから上に3本の細い幹に分かれている。3本の細い幹からは上から下へとそれぞれ3本の枝が分かれている。幹の上部には花があり、実がなり、青銅の鳥が止まっている。

考古学者と文化財保護・修復専門家の評価によると、従来的な物理的補強による復元は難易度が非常に高く時間がかかる上、文化財本体を傷つけやすい。そのため、2号青銅神樹のデジタル復元を先に行うことにした。

3次元スキャン後の30点以上の神樹の「部品」には、出土した祭祀坑、残存部分間の断面の一致度及び組み合わせなどの細かい情報が示されている。

同博物館の余健(ユー・ジエン)氏は「デジタル展示の方法により、文化財の出土時の最も原始的な状態を人々に見てもらいたかった。各界の人々が異なる視点から文化財への認識と研究を深められるように、実物を組み合わせ修復するのと異なるデジタル展示によりすべての残存部分の出土情報をなるべく多く展示した」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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