その歌唱力から「歌神」の愛称でも知られる香港の歌手で俳優のジャッキー・チュン（張学友）が25日、開催中のコンサートツアー「張学友60＋巡迴演唱会（Jacky Cheung 60＋Tour）」杭州公演の中止を発表した。先月に続いての公演中止に、体調を心配する声が集まっている。

「張学友60＋巡迴演唱会」は昨年6月にスタートしたジャッキー・チュンの最新ツアーで、今年3月には体調不良を理由に上海での3公演の中止を発表。後に新型コロナ感染が明らかにされた。さらに先月は、台北での3公演を開催直前に中止しており、RSウイルス感染症に罹患（りかん）したことを発表していた。

25日、コンサートの主催者が声明文を公開し、26～28日に開催予定だった杭州公演の中止を発表。理由については「アーティストの体調不良によるもの」とし、「公演チケットのその後の対応については、関係者の意見を求めた上で改めて発表する」としている。

なお、ジャッキー・チュンは同じく杭州で21日に行われたステージで、声がかすれて明らかに不調なことがファンを心配させていた。今回の公演中止は、中国のSNS・微博（ウェイボー）でも「＃ジャッキー・チュンがまた公演中止」のワードがトレンドランキング上位に登場する話題となっている。

ジャッキー・チュン自身は、所属する音楽事務所・環球音楽集団（ユニバーサルミュージック）のウェイボー公式アカウントで、長文を投稿して病状について説明。21日以降、急きょ香港へ戻って医師の診察を受けたところ、副鼻腔の三つにRSウイルス感染による炎症が残っていたことを公表している。

「張学友60＋巡迴演唱会」は現在、12月末までの日程が明らかになっており、10月には上海で中止になったステージの振替公演が、さらに年明けには日程は未定だが、台北で同じく振替公演が行われる。（Mathilda）