「茶の国」の中国が一変、コーヒーの「消費とイノベーションの大国」に

Record China    2024年7月29日(月) 9時0分

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中国ではコーヒー消費が急拡大していると同時に、「飲み方のイノベーション」が発生している。写真はコーヒー豆の中でも珍品とされるジャコウネコ コーヒー。

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中国メディアの環球時報は26日付で、スペイン紙「エル・パイス」記事を引用して、「茶の国」として知られる中国がコーヒー大国になったことを紹介する記事を発表した。消費量が急増しただけでなく、世界のどこにもなかった「飲み方のイノベーション」が発生しているという。

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よく知られるように、中国は「茶の大国」でありつづけた。改革開放は定着していたが経済の高度成長にまでには至っていなかった1990年前半時点の中国人にとって、コーヒーは単なる「珍しい飲み物」だった。中国でのコーヒーの普及では、店舗展開を始めたコーヒーショップに若い世代が「飛びついた」ことが大きな原動力になった。そして中国人は、外部から流入したコーヒーの飲み方だけでなく、「中国式」のコーヒーの飲み方の探求に血眼になった。

消費量の拡大については、米国農務省の予測によれば、中国は2024年までに世界第7位のコーヒー消費国になる。国際コーヒー機関によると、中国でのコーヒー需要は23年に前年比で15%増加した。中国の市場調査会社である艾媒諮詢(iメディアリサーチ)によると、23年の中国のコーヒー市場規模は800億ユーロ(約13兆4000億円)を超え、25年には1300億ユーロ(約21兆7000億円)に達する見込みだ。英国に本拠を置くコーヒー関連の市場調査組織である「世界コーヒーポータル」によると、23年には中国で営業するコーヒーショップの数は前年比で58%増加し、コーヒーショップの数で中国は米国を越えて世界一になった。

ジャコウネコ コーヒー

中国人のコーヒーの楽しみ方の特徴として、「コーヒーの純粋な風味」を楽しむのではなく、「新奇な風味」を求める人の多いことがある。そのため、各コーヒーショップチェーンはメニューの調整を頻繁に行っている。特に目立つのが「中国式風味」の導入だ。例えば、ジャスミンカフェラテや、アメリカンコーヒーと果汁をブレンドしたコーヒーだ。23年にはあるコーヒーショップチェーンが「マオタイ酒風味カフェラテ」を発売したところ、たった1日で注文数が542万杯に達する大ヒットを記録した。

ある中国メディアの統計によれば、コーヒー消費者の87%が少なくとも週に1回はコーヒーを飲み、約25%の人が少なくとも1日に1杯を飲んでいる。コーヒーを飲む理由としては、「リラックスするため」「目を覚ますため」「おいしいから」といった回答が多かったという。上海のあるコーヒーショップの創業者は自分の仕事に誇りを持っているとして、「上海では、ますます多くの人々が価格を気にせず高級なコーヒーを探し求めています」と述べたという。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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