大学入試で高得点取ったのに名門大学を放棄、「日本は参考」―中国メディア

Record China    2024年8月3日(土) 18時0分

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中国で6月に行われる大学入試「高考」をめぐり、「良い点数を取ったのに名門大学を放棄?」とする記事が中国のネット上にこのほど掲載された。写真は浙江警察学院。

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中国で6月に行われる大学入試「高考」をめぐり、「良い点数を取ったのに名門大学を放棄?」とする記事が中国のネット上にこのほど掲載された。

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記事が取り上げたのは、高考で672点を取ったある女子生徒のケースだ。名門の浙江大学に進学できる成績だが選んだのは同大学よりハードルの低い浙江警察学院だったという。記事はその理由について「女子生徒の母親が『浙江大学に進学したとしてもその後は大学院入試、公務員試験という道を歩むことになり、競争のプレッシャーが大きすぎる』と考えたためだ」と伝えた。母親は、正規雇用の採用枠のある大学に進学すれば卒業後すぐに安定した仕事に就けると考えたという。

記事によると、浙江警察学院の卒業生は95%以上が各地の公安系の職場に配属されており、今年はこうした学校に高得点の受験生の人気が集まって激しい競争となった。これと密接に関係しているのが中国の現在の経済と雇用の状況だ。

記事は、「2024年国家公務員試験に申し込んだ人は約300万人に上った」「卒業生1300万人のうち、採用の連絡を受けたのはわずか40%だ」と説明し、「公務員、教師、公的機関は社会で最も安定した仕事になっていて、ますます多くの学生は食いはぐれのない働き口を手に入れたがっている」「米スタンフォード大学を卒業、帰国して郷鎮の公務員の仕事を狙う人さえいる」と指摘した。

さらに、「公務員人気は現在の中国だけでなく1990年代の日本でも見られ、中国におけるこの現象を考える上 で参考になる」と言及。「日本で不動産バブルが崩壊した後、公務員は日本の学生が最も憧れる職業となり、公務員試験ブームが起きた。だが、民間企業の回復や公務員の仕事がますます忙しくなるにつれて、このブームは引き始めた」と説明し、「日本の24年度国家公務員採用一般職試験(大卒程度試験)の申込者数は2万4240人と、前年度より7.9%減少した。12年度に現行の試験制度になってから最少人数だ」「要因はさまざまだが、主な理由は『公務員の激務』だ」と伝えた。

浙江警察学院

記事は日本のこうした状況に言及した上で、「中国も今、不動産危機に直面している。地方財政は苦境に陥り、公務員の給与や福利は大幅に縮小しているところだ」と説明。そして、「5年前と比べて新生児は700万人以上減り、多くの幼稚園が募集人数を満たせないことが原因で閉鎖に追い込まれた。教師も1人退職すれば1人入れるという具合だ。公務員が真に『国民の公僕』になる時、公務員試験ブームは自然と引いていく」と指摘し、「進路を決めるに当たって目先のことだけにとらわれてはならない」との見方を示した。(翻訳・編集/野谷

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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