2024年7月30日、韓国・聯合ニュースは「韓国国家情報院の院長を務めた国会議員が、北朝鮮の金正恩（キム・ジョンウン）総書記の娘ジュエ氏について『後継者とは決まっていない』との認識を示した」と伝えた。

韓国の最大野党「共に民主党」の朴智元（パク・チウォン）議員は同日、ラジオ番組に出演し、国家情報院が先の国会情報委員会で「後継者教育を受けている」と報告したことに言及し「まだキム・ジュエが後継者の道を歩んでいるとは考えていない」と述べた。

朴議員によると、米韓の情報当局は金総書記に息子、ジュエ、その下に第3子がいると把握している。朴議員は「北朝鮮のような社会主義国家が上に息子がいるのに娘、つまり女性を指導者に立てたことは一度もない」と強調し、ジュエ氏後継者説を否定した。

また、ジュエ氏の存在を前面に出しているのは「息子が外国に留学していることを隠すためではないか」との考えも示した。金総書記も息子と同年代　のころに妹の金与正（キム・ヨジョン）氏と共にスイスに留学していたが、北朝鮮はそれを完全に隠していたという。

朴議員は文在寅（ムン・ジェイン）政権で韓国の情報機関「国家情報院」の院長を務めた。ただ、2000年の南北首脳会談に絡んで、当時の金大中（キム・デジュン）大統領の側近として北朝鮮への違法送金に関わったとされる人物でもある。そのため韓国のネットユーザーからは「そこまでよく知ってるとは、やっぱり北のスパイだな」「はいはい。よくご存じで」「彼がそう言うならおそらく正解だろう」「まだ監獄に入ってなかったのか」「まだ北と通じてるの？」「北朝鮮の報道官か」などの声が多数寄せられている。（翻訳・編集/麻江）