中国人民元の国際決済通貨シェアが持続的に上昇、8カ月連続で世界4位に

Record China    2024年8月3日(土) 8時0分

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最新の報告書によると、国際決済通貨としての人民元の決済額シェアは今年6月に4.61%となり、前月比で0.14ポイント上昇。8カ月連続で世界4位の決済通貨としての地位を維持した。写真は人民元。

国際銀行間通信協会(SWIFT)が発表した最新の月間報告書によると、国際決済通貨としての人民元の決済額シェアは今年6月に4.61%となり、前月比で0.14ポイント上がって8カ月連続で米ドル、ユーロ、英ポンドに次ぐ世界4位の決済通貨としての地位を維持した。2022年11月の2.37%と比べるとほぼ倍になった。

人民元について、中国網は「09年に越境貿易人民元建て決済が始まってから現在にかけ、人民元国際化は10数年の発展を経て旺盛な生命力を放っている」と指摘。「現在は中国の金融機関、企業、個人による越境取引総額のうち半分弱が人民元建てだ。主要オフショア人民元市場の残高は1兆5000億元(約33兆円)弱で、人民元建ての金融商品が日増しに豊富化している」とした。

さらに「国際通貨基金(IMF)は22年5月、特別引き出し権(SDR)の通貨バスケットにおける人民元の構成比率を10.92%から12.28%に引き上げた」と言及。「これは国際社会の人民元市場化改革の成果に対する高い評価の現れだ」と誇示した。

人民元の国際化が加速している理由に関して中銀証券グローバルチーフエコノミストの管濤氏は「まずは中国の貿易・投資規模が大きく、中国が世界一の商品輸出国と世界2位の商品輸入国で、外資導入大国で対外投資大国であるためだ」と説明。「この世界経済との緊密な関係により、人民元の域外での流通・利用が力強く支持されている。次に中国は責任あるマクロ経済政策を堅持し、人民元の信用を保証している。それから中国は金融市場の双方向の開放を加速し、人民元資本勘定の国際化が持続的に上がり、外資の人民元建て金融資産の追加を促している」との見方を示した。

中国民生銀行チーフエコノミストの温彬氏は「現在広く行われている二国間および多国間金融協力により、人民元の国際的な準備高としての機能、使用シーン、利便性が持続的に上がり、人民元オフショア融資の効果がさらに顕著になっている」と強調。「人民元は決済で最も使用される世界4位の通貨に戻り、外資の中国債券資産への投資の自信を築いた」と述べた。

国家外貨管理局が発表した最新データによると、今年上半期の外資による域内債券買い増し額は800億ドル(約12兆円)弱で、同期としては過去2番目に高い数値となった。

アナリストは米連邦準備制度理事会(FRB)の高金利維持の影響を受け、人民元を貿易融資通貨として利用するグローバル企業と新興市場国企業が増えていると分析。人民元レートの変動幅は比較的安定しており、融資利率もドルを大幅に下回る。

複数の市場関係者は「人民元の対ドルレートが6月も低下したが、これは人民元の越境貿易決済における使用範囲の持続的な拡大に影響しない」と予測。その他の新興市場通貨や円などの先進国通貨の為替レートが大幅に低下する中、人民元レートが高い強靭(きょうじん)性を維持したためで、越境貿易で人民元を受け入れる域外企業が増えているという。(編集/日向)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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