パリ五輪体操男子の中国代表選手・張博恒（ジャン・ボーヘン）が、試合当日に会場ではなく別の場所に送られていたことが分かった。

5日、張は現地のバスに乗ったところ試合会場ではなくトレーニング場に送られてしまったという。大会ボランティアの中国人は「フランス人は本当に頼りにならない。今日は体操の試合の最終日でみんな試合会場に行き、トレーニング場に来る人なんていないのに、なぜかバスが張博恒を（自分がいる）トレーニング場に送ってきた。しかも、バスはずっと入り口が分からずに右往左往していた」と報告。その後、張を試合会場に送り届けたことを明かし、「11時半からの試合に間に合いますように」と書き添えた。

この騒動について張本人は会見で「バスは2台あって、1台目が（立っている人で）いっぱいだったので2台目を待って乗った。そうしたらトレーニング場に連れて行かれた。どうすればいいか分からず、チーム関係者に連絡して迎えの車を手配してもらった。でも、運が良かった。ボランティアに出会って、彼らのバスで遅れて到着した。事前練習の時間を逃し、そのまま試合に臨むことになった」と語った。この日、種目別の鉄棒に出場した張は着地でミスをし銅メダルだった。

今大会をめぐっては国旗の表示ミスや国歌の取り違えなど運営上のミスが相次いでいることから、中国のネットユーザーからは「今大会は色んなことがおかしい」「とんでもないな…（呆）」「フランス人ってどうなってるの」「本当にゆるゆるだな」「試合が始まるってのにトレーニング場に送るやつがいるか。腹立つ」といった声が上がった。

また、「茶茶（張博恒の愛称）は本当に大変な中での試合だったんだね」「茶茶は今回の五輪とは本当に相性が悪い」「チーム関係者がきちんと管理していなかったのか」「また4年待たなければいけないのか（涙）」「本当に悲惨な選手」といったコメントも寄せられている。

なお、前出のボランティアは張について「彼は人柄が本当に良かった。バスを待っている時に『あなたが大好きなので記念撮影をさせてもらえませんか』と尋ねたら快く応じて切れた」とつづり、張とのツーショット写真を投稿している。（翻訳・編集/北田）