2024年8月6日、韓国・文化日報は「韓国と中国を行き来する国際旅客船の運航が再開されて1年が過ぎたが、利用客数は以前の半分にも満たないことが分かった」と伝えた。

記事によると、韓国の仁川と中国の青島や威海など6都市を結ぶ中韓旅客船（カーフェリー）の先月の利用客数は2万5695人で、コロナ禍前の19年同月（5万9506人）の43％の水準だった。

ある船会社関係者は「プロモーションで最大限運賃を下げたが、700人以上が乗れる船に20～30人しか乗っていないケースが多い」とし、「旅客部のスタッフはガラガラの船を見て、失業を懸念している」と話した。

中韓旅客船路線はコロナ禍の影響で20年に運航が中断され、昨年8月から順次再開された。再開当時3210人だった月間乗客数は、今年3月にコロナ禍前の水準に迫る6万7542人まで増加したが、その後は減少を続けているという。

記事は「3月以降に中国人団体観光客が減少した上、税関当局が中国人の農産物密輸行為を厳しく取り締まったため乗客数が減ったとみられる」と分析している。

業界では、乗客数がコロナ禍前の水準に回復するのは当分難しいと予想されている。中韓関係の回復が進まず、中国内ではいまだ韓国観光を避ける雰囲気があるためだという。

韓国のネットユーザーからは「旅行に行くなら中国より日本がいい」「われわれは日米と仲良くした方がいい」「観光で中国に行きたいとは思わない。せっかくなら韓国を好きだと行ってくれる国に行きたい」「中国に行ってスパイに間違われたら大変。行かないのがベスト」「違法行為を取り締まって中国人観光客が減ったのならそれは歓迎すべきこと」などの声が寄せられている。（翻訳・編集/堂本）