日本、中国からの観光客数が伸び悩む台湾、千客万来の景色はいつ戻る?―台湾メディア

Record China    2024年8月11日(日) 9時0分

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6日、台湾メディアの中時新聞網は訪台観光客数の伸び悩みについて、2人の専門家を取材した。写真は台北の中正紀念堂

2024年8月6日、台湾メディアの中時新聞網は、今年上半期に台湾を訪れた観光客数の伸び悩みを受けて、2人の専門家を取材した記事を公開した。

記事は初めに「台湾交通部観光署は今年の訪台観光客数の目標を1000万人に設定しているが、7月までの時点でまだその半数にも達しておらず、出国ブームと入国者数の低迷を反映しているようだ。正式な統計はまだ出ていないが、交通部の李孟諺部長が先日表明したところによると、今年1~7月の訪台観光客数は約430万人で、残り5カ月で570万人を呼ぶのはかなり厳しいが、観光署では今年1月より外国人観光客向けに発行している交通券「TaiwanPass」など、多くのサービスのPRをさらに進める意向で、設定目標の変更はしないという」と説明した。

次に記事は2人の専門家を取材した。1人目の世新大学の陳家瑜(チェン・ジアユー)准教授は「旅行客の供給源となる近隣諸国が強力な競争相手と化している。例えば日本には、過去最高の4000万人以上の外国人観光客が訪れている。ベトナムは予想外の伸びを見せており、上半期で800万人を超え、通年では1600万~2000万人が訪れるのではと予想されている。もともと観光大国のタイは4000万人と予想されている。強敵に囲まれた中で、観光署は交通やショッピングなどのチケットのような金銭的なサービスでPRしているが、それらは一時的な効果しか望めない。政治的な問題を度外視していうなら、中国大陸の経済が不調の今、中国の観光客は長い距離の旅行ではなく、短い距離の旅行を選ぶはず。その選択肢から言えば、台湾は旅行先として最適解だろう。徐々に規制を緩和し、ビジネスや文化、学術の交流をしやすくするよう、政府に呼び掛けた方がよい」と回答した。

2人目の高雄餐旅大学(高雄ホスピタリティ大学)の劉喜臨(リウ・シーリン)教授は「入国観光客の二大市場というべき中国大陸と日本からの観光客数が以前ほど伸びていない。新型コロナの流行前はこの二大市場からの観光客が全体の約4割を占めていた。現政権が進める『新南向政策』の対象となる南アジア、東南アジア、ニュージーランドやオーストラリアなどの『新南向市場』からの入国観光客数は伸びているものの、この4割をカバーできるほどではない。日本、中国、香港、マカオからの入国者数が伸びれば、台湾に千客万来の景色が戻るだろう。近隣諸国との観光競争は価格競争に向かおうとしているが、台湾は『深度旅(個人のペースや好みで旅を楽しむ観光スタイル)』を押し出した方が観光客にアピールできるはずだ」と回答した。(翻訳・編集/原邦之

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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