Record China 2024年8月7日(水) 18時0分
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6日、第一財経は、日本で急激な円高とともに株価の乱高下が生じたことを伝え「日本経済は利上げに伴う変化に耐えられるのか」と題した記事を掲載した。
2024年8月6日、中国メディアの第一財経は、日本で急激な円高とともに株価の乱高下が生じたことを伝え「日本経済は利上げに伴う変化に耐えられるのか」と題した記事を掲載した。
記事は、日経平均株価が5日に前週末比4000円以上下落して史上最大の下落額を記録した矢先の6日には全面高となり、一時3200円を超える値上がり幅でこちらも市場最高の上昇額を記録したと紹介。株式市場が「ジェットコースター」状態になると同時に、円の対ドルレートも年初来の高値をつけて1ドル144円台になったと伝えた。
そして、株価と為替レートの乱高下について上海対外経貿大学日本経済中心の陳子雷(チェン・ズーレイ)教授が「背景に日本銀行の金融政策に対する不信がある。また、米連邦準備制度理事会(FRB)の政策も不透明であることから混乱が生じ、5日の『バタフライ効果』に至った」と解説するとともに、過去の経済危機は往々にして恐慌心理から起きたものであり、今回の金融市場の大きな変動が今後どのような効果を生むのか警戒する必要があるとの見方を示したとしている。
また、日銀が先月31日に発表した政策金利引き上げが株価の乱高下と急速な円高を引き起こした「導火線」であることは間違いないと指摘するとともに、今月2日に米国政府が発表した雇用統計報告が思わしくなかったことも相まって、日本の株式史上稀に見る「ブラックマンデー」が起きたと伝えた。
記事はさらに、オックスフォード・エコノミクスの長井滋人在日代表が先月末の日銀の利上げについて、多くのウオッチャーは収入と消費に関するデータが出てから日銀がアクションを起こすと考えていたため、意外なものだったとの認識を示すとともに、日本政府や日銀による金融政策正常化への欲求の強さ、長期的な円安が政府による「賃金とインフレとのポジティブフィードバック」の目標実現を危うくするという認識が浮き彫りになったと解説したことを紹介している。
一方で、株価暴落の背景には、これまでの円安によって活況を呈してきた輸出企業が突然の円高によって業績見通しを下方修正せざるを得なくなり、損失が出ることを恐れた投資家が関連の株式を売りに走ったことがあるという専門家の分析を紹介したほか、円高は訪日外国人観光客のコストを増やすことになるため、インバウンド需要に頼る日本の観光業は大きな不安定性を抱えることになると指摘。5日の株価暴落では免税品販売が利益の多くを占める伊勢丹三越HDの株価が前取引日比46%安になったと伝えた。
このほか、円安によるエネルギーや輸入製品の高騰で生じた物価上昇が円高で落ち着くことを期待する声が世論から聞かれる一方で、ネット上では「たとえ円高になったとしても、一度上昇した商品価格が元の水準にまで戻るとは限らない」と懐疑的な見方も出ているとした。(翻訳・編集/川尻)
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