最近、新型コロナウイルス感染症が全世界的に再拡散している。韓国でも最近4週間、新型コロナによる入院患者が5．1倍急増。家庭で感染の有無を確認できる自己診断キットの販売量も増えている。韓国当局は新型コロナの新規ワクチンを導入し、65歳以上の高齢層を対象に接種に乗り出す計画だ。

世界保健機関（WHO）の技術責任者を務めるマリア・ヴァン・カークホフ氏は6日、国連ジュネーブ事務所で開かれた記者会見で「新型コロナの検査件数に対する陽性反応の割合を意味する陽性率が数週間増加している」と述べた。

カークホブ氏は「各国から報告された陽性率は地域ごとに差があるが、平均的に10％を超えている」とし、「欧州では陽性率が20％を超えた」と危機感を募らせた。開催中のパリ五輪でも「少なくとも40人の選手が陽性反応を見せたことを把握した」と説明。「フランス当局と協力して五輪期間内の拡散防止の措置を取っており、多くの人が競技場でマスクを着用している」と言及した。

中央日報は「韓国国内でも現在、恐ろしい勢いで新型コロナが再流行している」と報道。疾病管理庁によると、最近4週間、新型コロナによる入院患者が5．１倍急増した。全国200病床以上の病院級標本監視機関220カ所を対象に調査した新型コロナの新規入院患者は、7月1週目91人、2週目148人、3週目225人、4週目に465人だった。

新型コロナの病原体検出率も7月の1週目の11．6％から4週目は29．2％となり、同期間17．6％ポイント急増した。7月の平均検出率は20．3％で、6月（6．4％）比3倍以上増加したことも分かった。特にオミクロン変異ウイルスKP.3の検出率は6月12．1％から7月39．8％に急増した。

新型コロナの感染者が増え、家庭で感染の有無を確認できる自己診断キットの販売量も伸びている。薬局のデータ分析サービスであるケアインサイトの統計によると、7月21～27日の新型コロナ自己診断キットの販売量は前週より43．8％増加した。

7月28日～8月3日には62．0％で増加幅がより一層大きくなった。7月最後の週の薬局1カ所当たりの一日販売量は2．08個で、前週より2倍以上増えた。販売量によって自己診断キットの価格も高くなっている。韓国政府が新型コロナのエンデミック（局所的流行）を宣言した後、1000ウォン（約105円）台まで下がったキット価格は4000ウォン台まで上がった。

韓国当局は最近、続く猛暑でマスクを着用しない場合が多く、休暇シーズンで国内外の移動が増える時期であるため、ウイルス拡散が加速したと分析。 新型コロナだけでなく、手足口病、百日せき、マイコプラズマ肺炎のような感染症も同時に流行していることから、疾病庁は「予防のためにマスクを着用し、免疫力が落ちないように過労や睡眠不足を避ける必要がある」と勧告した。（編集/日向）