「【推しの子】」が暴く芸能界の裏側! 過去のアイドル追っかけドラマとは一線画す―台湾メディア

Record China    2024年8月13日(火) 23時0分

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11日、台湾メディアの聯合新聞網に、日本のアニメ「【推しの子】」が明かす芸能界の生態について紹介した記事が掲載された。写真は【推しの子】。

2024年8月11日、台湾メディアの聯合新聞網は、日本のアニメ「【推しの子】」が明かす芸能界の生態について紹介した記事を掲載した。

記事はまず、「日本のアニメ『【推しの子】』は、同名の漫画が原作。第1期では、日本の歌手・YOASOBIが歌う主題歌『アイドル』が大ヒットし、日本のポップミュージックを世界的に流行させる現象を巻き起こした。この曲はBillboard JAPANチャートにおけるストリーミングの累計再生回数1億回を最速で達成した神曲となり、今年の紅白歌合戦では圧倒的なパフォーマンスと視聴率を記録。日韓のアイドルたちがこの曲に合わせて踊るシーンは、紅白の歴史に残る名場面となった。アニメ、楽曲、そしてYOASOBIが世界で爆発的な人気を得た背景には、日本が持つ豊かな創作文化のエネルギーが、音楽とビジュアルアートの世界を融合させ、互いに高め合うことができたからだろう」と述べた。

その上で、同作のあらすじについて「女性アイドル・星野アイが未婚のまま秘密裏に双子の兄妹を出産し、幸せなシングルマザーの生活を送っていたところ、狂気的なファンによって刺殺されるところから始まる。主人公・星野アクアはアイの息子であり、前世では彼女の妊娠中の産婦人科担当医・雨宮吾郎(あめみやごろう)だった。前世の推し、そして今世の母であるアイの死を目の当たりにした彼は、背後にいる真犯人を追い詰めることを誓い、芸能界に足を踏み入れてアイと生前に関わりを持った疑わしい人物たちを探し始める」と紹介した。

そして、「1997年の日本のアニメ映画『パーフェクトブルー』という作品でアイドルの追っかけ文化の狂気的な側面が描かれたが、21世紀に入ってからは、アイドルとファンの間に愛憎入り混じる恐ろしいバランスが存在することがより一層表面化した。一部のドラマの中でアイドルとファンが非常に深い感情的なつながりを持つことがあるが、これは現代のエンターテインメント産業が一般の人々の日常生活や人生にどれほど強く影響を与えているかを示している」と説明した。

また、「韓国ドラマ『ソンジェ背負って走れ』は、アイドルとファンが互いに愛し合う関係を強調しているのに対し、『【推しの子】』では、アイドルのアイが自分の才能と信念をすべて注ぎ込み、ファンや子どもたちのために自己犠牲を払って、うそを本当かのように見せる演技をする姿が描かれている。これは、過去のアイドルの追っかけドラマのコンセプトとは全く異なっている。『ノッティングヒルの恋人 』や『フルハウス』のように、ファンや一般人がアイドルの普通の幸せな生活を支える立場で描かれていたが、現代ではその関係がより複雑化し、アイドルとファンが互いに依存し、支え合う関係が強調されるようになっている」と論じた。

さらに、「『【推しの子】』の雨宮は、推しを追いかけるために次の人生で生まれ変わり、アイが刺殺された復讐(ふくしゅう)心から芸能界に足を踏み入れる。同作は単なる芸能界の表面的な描写にとどまらず、アクアが業界内部に深く入り込み、芸能界の裏側を明らかにしていく。第1期では、テレビ業界、特にドラマ撮影やバラエティー番組の実態が描かれたが、第2期では、さまざまな分野の演者が舞台に立ち、演技力を磨いていく姿が描かれる。業界の裏側を明かす描写は感動的であり、同時に衝撃的でもある。これは日本のアニメ『ガラスの仮面』に続く、役者の素晴らしい職人技が描かれた作品だ」と評した。

記事は、「ポストコロナ時代において、アニメは実写作品に比べ、ソーシャルディスタンスのリスクや役者の演技力の不足による違和感を軽減することができる。キャラクタービジュアルも原作通りに再現することができるほか、特に日本のアニメ業界の卓越した技術によって、原作漫画よりもさらに感動を与えるカット割りや演出、リズムのコントロールを可能にし、声優や音楽はキャラクターや作品にさらなる魅力を加えている。ドラマや映画が氾濫する時代において、多くの人が2倍速で視聴することが当たり前になっている昨今、『【推しの子】』は毎週欠かさずリアルタイムで視聴させる魅力を持ち、1話20分という短い時間にもかかわらず、通常の速度でじっくり視聴したくなる、見逃せない名作になっている」と結んだ。(翻訳・編集/岩田)

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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