中国はなぜ全国統一大市場を構築するのか?―中国メディア

人民網日本語版    2024年8月13日(火) 8時30分

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中国はなぜ全国統一大市場を構築するのだろうか。

中国共産党第20期中央委員会第3回全体会議(三中全会)で、「高水準の社会主義市場経済体制は中国式現代化の重要な保障だ」との見方が打ち出され、「全国統一大市場の構築」が必要であることが明記された。

市場は最も不足している資源だ。中国は14億人余りの人口、世界最大の中所得層、1億8000万超の経営主体を擁し、世界最大の高速鉄道網、高速道路網、世界レベルの港湾クラスターを構築している。中国は世界で最もポテンシャルを秘めた超大規模市場だ。全国統一大市場の構築は、新情勢の下で改革開放をさらに深化させ、中国の市場資源が持つ大きな優位性をよりよく利用・発揮し、それを突き固め、増強するのにつながる。

これと同時に見なければならないのは、中国国内市場の規模は世界のトップレベルにあるが、市場分割と地方保護、市場競争の不十分さ、要素市場の発展の遅れ、市場の運営効率の低さ、監督管理方法の刷新が待たれるなどの問題が引き続き存在することだ。

全国統一大市場は市場の基礎制度の規則、そして市場の監督管理の公平性が統一され、市場施設が高い基準で連携した大市場だ。公平な競争は市場経済の基本原則であり、全国統一大市場の建設における客観的な要求でもある。こうした背景の下で、中国は市場の公平な競争を阻害する各種のハードルを継続的に打ち破らなければならない。

市場の強大さは、規模の上に反映されるだけでなく、政策の統一性、規則の一致性、執行の協同性などの面にも反映されている。「公平競争審査条例」が今年8月1日から施行、関係当局が全国統一大市場建設の基準・指導の研究・策定作業を進めており、社会の信用構築法の策定推進を加速し、供給側の構造を最適化・標準化し、政府の策定する標準の管理を強化する。一連の全国統一大市場の建設につながる制度ルールの構築が加速しており、中国市場が大きな市場から強い市場へと転換するのをさらに推進する。

全国統一大市場は生産要素がスムーズに流動し、各種資源が効率よく配置され、市場のポテンシャルが十分に発揮される大市場だ。全国統一大市場を構築するには、経済の循環という「血管」の流れをスムーズにし、要素市場の制度・規則を改善することを通じて、要素資源がより広い範囲でスムーズに流動するよう促進しなければならない。中国は統一の要素市場と資源市場の建設の面で重要な進展を遂げた。全国土地二級市場のオンライン取引プラットフォームが正式に発足し、運用が開始されており、統一的失業保険の移転手続きのプロセス・作業が前倒しで完了し、銀行間債券市場と証券取引所の証券市場ハードウェアシステムがすでに相互接続を実現した。将来は、要素資源がより広い範囲でスムーズに流動する高基準の市場システムが形成される。

全国統一大市場は流通体制が改善され、国内需要システムが整備された大市場だ。全国統一大市場は単なる全国規模の取引の場所というのではなく、各種の生産要素と商品を包摂し、生産、分配、流通、消費など各分野をカバーして有機的に統一された複雑な循環システムだ。これに基づき、モノのインターネット(IoT)の発展を加速し、一体化・連携した流通の規則・基準を整備し、社会全体の物流コストを引き下げ、エネルギー管理体制の改革を深化させ、全国統一の電力市場を建設し、石油・天然ガスパイプラインの運営調整メカニズムを最適化し、協同で力を発揮して初めて、流通体制の改善を効果的に推進することができる。これと同時に、整備された内需システムの育成を加速し、政府投資が社会投資を効果的にけん引するようにし、消費拡大の長期的に効果が現れるメカニズムを改善し、公共の消費が個人消費をよりよく牽引するようにする。国内の大循環の流れをスムーズにし、市場の活力をかき立て、取引コストを引き下げ、内需のポテンシャルを発揮させることは、すべて中国の極めて大規模な市場の優位性をより一層発揮させることにつながる。

全国統一大市場はグロバール志向で、十分に開放された大市場でもある。中国が全国統一大市場を構築すれば、その恩恵は中国内外の経営主体と世界の消費者に及び、世界経済の回復・成長により力強く大きな原動力を提供することになる。さまざまな形の抵抗力と分割の打破に力を入れ、全国統一大市場を着実に建設するよう努力すれば、高水準の社会主義市場経済体制の構築のために基礎的な支援を提供し、推進力を加えることになる。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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