中国、民間資本出資の高速鉄道が市場参入制度改革を加速

人民網日本語版    2024年8月15日(木) 8時30分

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中国で民間資本出資の高速鉄道が市場参入制度改革を加速している。

杭温(杭州-温州高速鉄道が7月30日、試験運行を開始し、全線開通・運行が秒読み段階に入った。同高速鉄道は民間資本が投資・運営に参加する高速鉄道プロジェクトだ。

中国初の民間資本出資の高速鉄道で、杭温高速鉄道に隣接する杭台(杭州-台州)高速鉄道も開業2周年を迎えた。旅客数は増加の一途をたどり、今年第1四半期(1-6月)には前年同期比161%増となる延べ235万人以上の旅客を輸送した。

杭台高速鉄道の誕生過程からは、市場障壁の撤廃、公正な競争の行われる市場環境の構築に向けた中国政府の持続的努力が見て取れる。

中国国家発展改革委員会は2016年、杭紹台高速鉄道(杭州-紹興-台州、杭台高速鉄道の旧称)を第1期社会資本投資モデル事業に指定した。この改革では整った制度体系の構築を試み、鉄道プロジェクトにおける民間資本参入後の運営、採算、撤退などの制度を明確化した。

第1に、民間資本の支配権を明確化した。この支配的地位は「出資できるだけで意思決定は行えない」という民間企業の懸念を払拭し、インフラ整備事業に参入する民間企業を増やし、インフラ投資資金源も多様化させた。

第2に、民間資本が「参入し、利益を上げ、撤退できる」投資回収メカニズムの構築を図った。

これと同時に、杭台高速鉄道では最低収益保証制度も設けた。基幹交通インフラである高速鉄道は、地域経済の発展を力強くけん引することができる。

杭台高速鉄道は社会資本投資を効果的に呼び込み、鉄道投融資制度改革の新たなモデルを探ることとなった。それ以降、民間資本の鉄道事業参入事例が増えていった。杭温高速鉄道を例にとると、第1期プロジェクトの義烏-温州区間は今も民間資本支配モデルを採用しており、民間資本である百盛連合集団が株式の51%を保有している。

高速鉄道だけではない。原子力発電分野でも、すでに中国は社会資本への開放に踏み出している。今年6月1日、三澳原子力発電所ネットワーク化プロジェクトの第1段階が順調に完工し、稼働を開始した。これは民間資本の出資を認めた中国初の原発プロジェクトであり、原発企業の混合所有制改革に新たなモデルを生み出した。

近年、中国政府は高水準の市場システムの構築を着実に推し進め、市場参入ネガティブリスト制度と公正競争審査制度を深く実施しており、市場環境はより効率的で規範化された、公正な競争の行われるものとなっている。2023年末時点で、登記済み企業数は2012年比3.3倍の1億8400万社に達し、このうち民間企業は同4.9倍の5300万社以上に達している。

改革の全面的深化により、民間企業はより多くの市場機会を得られるようになる。今後、改革措置のきめ細かな実施、関連制度のたゆまぬ整備、市場障壁の撤廃により、重要プロジェクトへの民間企業の参加の意欲、能力、水準はさらに高まっていくだろう。(提供/人民網日本語版・編集/NA)

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