中国が半導体材料アンチモンを輸出規制、欧米に打撃―独メディア

Record China    2024年8月20日(火) 6時0分

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半導体材料のアンチモンをめぐり、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは16日、中国が発表した輸出規制が欧米に打撃を与えるとの記事を掲載した。

半導体材料のアンチモンをめぐり、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは16日、中国が発表した輸出規制が欧米に打撃を与えるとの記事を掲載した。

中国商務部は15日、「国の安全と利益を守るため」などとしてアンチモン関連の輸出規制を9月15日から実施すると発表した。

記事はこの措置を「世界の主要サプライヤーである中国による、重要鉱物の最新の輸出制限だ」として、アンチモンは一種の戦略的金属だと説明。弾薬、ミサイルなど軍事用途の他、バッテリー、太陽光発電設備にも使われることを伝え、世界の生産量に中国が占める割合は48%、最大の買い手は米国だとした。

供給の逼迫(ひっぱく)と太陽光発電分野をはじめとする需要拡大を受け、アンチモンの価格は過去最高に達しているという。

記事によると、中国商務部は今回の措置について「特定の国や地域に向けたものではない」と表明した。

また、記事は、中国人民大学の国際関係の専門家が「中国企業が貿易を通じて世界の軍事衝突から利益を得ることを阻止するためのものだ。こうした企業を制限する圧力は西側諸国からも来ている」との見方を示したことを紹介した。

記事はその一方で、「米国は近年、『国の安全』を理由に中国が先端半導体やその他技術を手に入れるのを制限している」と言及。中国の専門家が「アンチモンの輸出制限は米国の武器製造をより困難にするためだ」と指摘するとともに、チップやその他技術を巡る米国の制裁への対抗を目的に挙げたことや、海外の経済学者らから「中国による『対抗のシグナル』」「誰もが軍備製造にアンチモンを必要とするため、手元に置いておくことがベスト。中国が実施する措置は米国と欧州の軍に圧力をかけることになる」との声が上がったことを伝えた。

記事は、中国が昨年、半導体製造分野で広く用いられているゲルマニウム、ガリウムの輸出に規制を発動したことも指摘した。(翻訳・編集/野谷

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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