Record China 2024年8月18日(日) 19時0分
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中国メディアの観察者網にこのほど、岸田文雄首相が自民党総裁選への不出馬を表明したことに関連し、「日中関係の新たな不確定要素」について分析する論評が掲載された。写真は蘇州の日中友好石碑。
中国メディアの観察者網にこのほど、岸田文雄首相が自民党総裁選への不出馬を表明したことに関連し、「日中関係の新たな不確定要素」について分析する論評が掲載された。
論評はまず、岸田首相が14日、9月に行われる自民党総裁選への不出馬を表明し、戦後歴代8位の在任日数で首相を退任することを伝えた。
その上で、「岸田氏の自民党総裁選への不出馬表明は、日中が新たな不確定要素に直面することを意味する。岸田政権の3年間を振り返ると、日中関係は前向きで有利な一面を迎えた一方で、より多くのリスクと課題にも直面した」と指摘。「前向きで有利な一面」としては、「両国の指導者は少なくとも年に1回会談した。首脳間で安定した会談が保たれたことは、共通認識の形成や信頼の増進、疑念の払拭、日中関係の改善と発展の方向性を描くのに役立った。実際、この間の日本の政財界のリーダーによる集中的な訪中は、両国首脳が会談中に達した合意の延長であり具現化だ」と論じた。
一方、「日中関係に対する影響と破壊が突出した3年間でもあった」とし、「ハト派として知られてきた岸田氏は、タカ派の安倍晋三氏とは異なる対中政策を採用できると期待されていた。だが実際には、その外交、安全保障、防衛、日米同盟に対するアプローチは安倍氏よりも過激だった」と指摘。その例として、岸田政権が「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」の安保3文書を閣議決定したことを挙げ、「戦後日本の長年にわたる安全保障・防衛戦略を根本的に変更し、中国を『これまでにない最大の戦略的な挑戦』と位置付けた」と論じた。また「米中間の戦略的競争においてどちらの側に立つか旗幟を鮮明にした。中国を封じ込めるための米国の戦略的配置に緊密に協力し、各種の閉鎖的で排他的な『小サークル』に加わり、『台湾有事』や『今日のウクライナは明日の東アジアかもしれない』などと悪意をもって誇大宣伝した」とし、「これらは、日中関係の発展と戦略的相互信頼に深刻かつ深遠な影響を及ぼすものだ」とも論じた。
論評は「ここ数年の日本政界の夏を振り返ると、2020年夏には安倍氏が突然、首相を辞任する意向を表明した。21年夏には当時の菅義偉首相が突然、自民党総裁選への不出馬を表明した。22年夏には安倍氏が凶弾に倒れた。そして今夏、岸田氏が自民党総裁選への不出馬を表明した。日本の『政治家の夏』はいずれも印象深いものだ。今夏が終わる頃に日本の政治にはどんな新たな変化が起きているのだろうか」と結んだ。(翻訳・編集/柳川)
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