Record China 2024年8月19日(月) 9時20分
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中国の航空会社は海外路線の拡充を続けているが、海外の航空会社は中国路線を縮小している。対照的な動きの背景には「ロシア要因」もあるという。写真は北京大興国際空港の様子。
香港メディアの東網などによると、中国の航空会社は海外路線の拡充を続けている。一方で、海外の航空会社は中国路線の便数を減らしたり、運航をとりやめつつある。中国内外の航空会社の対照的な動きの背景には「ロシア要因」もあるという。
中国の航空会社が運航する自国と海外を結ぶ国際便の割合は、すでに新型コロナウイルス感染症の発生前を上回り、上昇を続けている。一方で、英国のブリティッシュ・エアウェイズはこのほど、10月26日からロンドンと北京を結ぶ便の運航を2025年11月まで停止すると発表した。英ヴァージン・アトランティック航空も先月10月末からロンドン-上海便を無期限に運航停止すると発表した。オーストラリアのカンタス航空は7月、シドニー-上海便を休止した際に、中国への旅行需要は低迷しており、搭乗率は半分程度だったと説明した。ロイヤル・ブルネイ航空は市場状況を理由に、10月から週2便の北京便の運航を休止する。
22年にロシアがウクライナに侵攻して以来、欧米などの航空会社はロシアあるいは自国政府によってロシア領空への進入を禁止されたり、安全上の理由から自主的に該当空域を飛行しないようになった。一方で、中国の航空会社は自国から北米や欧米に向けての便で、飛行距離が比較的短いロシア領空を経由する空路を利用し続けている。そのため、運航コストは国外の競合航空会社よりも約30%低いという。このことで、中国の航空会社のコスト面での強みが拡大した。
旅行情報を扱うオフィシャル・エアライン・ガイド(OAG)のシニアアナリストであるジョン・グラン氏は、中国の航空会社は路線を急拡大するために、大量の資金を求めていると述べた。また、欧米などの航空会社は、中国路線の業績が悪いために、より大きな利益を出せる可能性がある、他の国際路線に多くを投入するとみられるという。(翻訳・編集/如月隼人)
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