第2回青蔵科学調査の成果が発表―中国

人民網日本語版    2024年8月19日(月) 19時30分

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中国で第2回青蔵科学調査の成果が発表された。写真は蔵色崗日氷河。

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青蔵高原(チベット高原)の生態系が全体的に改善する傾向にあり、「アジアの給水塔」が超高温多湿の段階に入る見込みで、最も古い人類活動は19万年以上前に現れた可能性がある。中国科学院院士で、第2回青蔵科学調査隊隊長の姚檀棟氏はチベット自治区ラサ市で18日、中国科学院青蔵高原研究所、中国気象科学研究院、北京大学、蘭州大学などの機関の科学研究専門家を率い、今回の科学調査における10の任務の重要成果を集中的に発表した。新華網が伝えた。

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2017年8月に第2回青蔵高原総合科学調査研究が始まってから、中国は2600以上の科学調査分隊の延べ2万8000人以上による青蔵高原全域の科学調査を実施し、地球の「第三極」の謎を持続的に解明し、中国青蔵高原科学調査の一連の成果を世界に発信した。

科学調査によると、青蔵高原は過去15年で温暖化、湿潤化、緑化が進み、生態系は全体的に改善傾向を示している。しかし温暖化と湿潤化によりアジアの給水塔のバランスが乱れ、懸念ももたらしている。科学調査モデルの予測によると、アジアの給水塔は21世紀に超温暖化・超湿潤化の段階を迎える。21世紀末には一部地域における氷河物質の半分以上が失われる。

さまざまな希少種が生息する青蔵高原で、生物多様性の新たな発見があった。研究によると、ベンガルトラが頻繁に姿を現していることは、西蔵墨脱地区における生態系の構造的・機能的完全性を示すもので、世界の絶滅危惧野生動物の保護において重要な地位を占めている。第2回青蔵科学調査では現在まで3000以上の新種が発見されている。うち動物は205種、植物は388種、微生物は2593種。


科学調査によると、青蔵高原の最も古い人類活動は19万年以上前に現れた可能性がある。科学研究チームはラサ市邱桑村で今から16万9000~22万6000年前の世界最古の岩面芸術を発見した。青蔵高原の早期人類生活との距離が縮まった。

研究チームは青蔵高原北東部の白石崖溶洞遺跡で、今から少なくとも16万年前のデニソワ人の下顎骨の化石を発見した。これにより、デニソワ人が青蔵高原の高標高地域で生活していたことが明らかになった。科学研究者によると、デニソワ人はエリア内の異なる動物を利用でき、幅広い食性を持っていることが分かり、その高標高環境への高い適応力が明らかになった。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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