葬儀場が「火葬を見せる」サービス導入、アンケでは半数が拒絶感示す―蘭州

Record China    2024年8月25日(日) 16時0分

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中国では、甘粛省蘭州市内の葬儀施設である蘭州殯儀館が「遺族に遺体の火葬の現場を見てもらう」業務を導入したことが、話題を呼んでいる。

甘粛省蘭州市内の葬儀施設である蘭州殯儀館が「遺族に遺体の火葬の現場を見てもらう」業務を導入したことが、話題を呼んでいる。アンケートでは、回答者の半数が「見るに忍びない」との意見を示したが、殯儀館側は「主に家族に安心してもらうために導入した」ものであり、「長期にわたり実施することがすでに確定」と説明した。

蘭州殯儀館を所管する蘭州氏民政局は15日、業務の透明度をさらに向上させ、遺族の多様な求めに応えるために、蘭州殯儀館は同日午前に、遺族が火葬の様子を見守ってもらう初の取り組みを行ったと発表した。

遺族は自発的に申し出て免責条項に署名し、スタッフに付き添われて火葬の場所に入って、肉親を見送った。火葬部門のスタッフは厳格な規則に従って作業を行った。このサービスの導入により、遺族は作業者の作業環境やプロセスを自分の目で理解でき、葬儀サービスの「神秘的な側面」を知り、葬儀業界としては新たなイメージを示すことができたという。

この件はネット上で激しい議論を巻き起こした。遺体火葬の過程を見ることが認められた是非についての意見は分かれている。選択権を家族に委ねることで、葬儀業務の公開透明化が進むと同時に、家族の不安を解消することができるとの意見もあった。一方で遺体火葬は家族に不快感をもたらし、精神的に弱い人にとってはトラウマを残す可能性があるとの懸念も示した投稿もある。またあるネットユーザーは、「火葬の過程で遺体が叫び声をあげると聞いたことがある」と書き込んだ。

大手ポータル/情報サイトの新浪は23日、蘭州で遺族が火葬の状況を見ることを認めた件についての意見を求めるアンケートを実施した。2000人以上が回答を寄せ、約4割が「良いことだ、全国で推進すべきだ」と答えた一方、5割は「見るに忍びない感じがする」と答えた。1割程度は「判断が難しい」と回答した。回答者の80%以上が1980年代生まれあるいは1990年代生まれだった。

中国メディアの華商報大風新聞によると、記者が23日に一般市民を装って蘭州市殯儀館に同件について問い合わせた。スタッフは、遺族に火葬を見てもらう業務は最近導入され、長期的に実施されることが確定していると述べた。さらに「遺族は一人だけが参加でき、電子機器の持ち込みは禁止されています。スタッフが付き添い、防護措置を施した上で見ることができます」と説明し、「亡くなった家族の火葬を見ることは特別なことで、一部の家族にとっては受け入れがたいかもしれません」と述べたという。

「なぜ、多くの遺族が望まないにもかかわらず、この業務を導入したのか」という質問に対しては、「遺族が安心できるようにするためです」「政策は少しずつ改善されており、遺族が遺体の火葬を正しく理解すれば、ある種のニュースなどによる誤解を避けることができるでしょう」とも述べたという。

同スタッフによると、火葬に必要な時間は、亡くなった人の体の状態にも関係していて、予想はできない。遺族は遺体が火葬炉に入るところから火葬が完了するまでの過程すべてを見ることができるが、全過程は数時間にわたる場合もあり、遺族が実際に見る時間は、遺族の心理的受容力で決まるという。(翻訳・編集/如月隼人

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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