人民網日本語版 2024年8月26日(月) 18時30分
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中国科学院地質・地球物理研究所の科学者チームはこのほど定量的地球力学モデルを利用し、青蔵高原の持続的な成長の中心的原動力が、南から北に吹く「マントル風」に由来することを明らかにした。写真は青蔵高原。
中国科学院地質・地球物理研究所の科学者チームはこのほど定量的地球力学モデルを利用し、青蔵高原(チベット高原)の持続的な成長の中心的原動力が、南から北に吹く「マントル風」に由来することを明らかにした。この「マントル風」は北向きに、インドプレートとユーラシアプレートの南縁部を持続的に衝突させている結果、青蔵高原の押し出しと隆起を数千万年にわたって引き起こしている。新華社が伝えた。
同研究プロジェクトの責任者で、中国科学院地質・地球物理研究所の研究員である劉麗軍(リウ・リージュン)氏は、「学術界では、これほど長期的にインドプレートを北上させている上、青蔵高原の分厚い地殻が形成する強い反発力を克服できる力とは何かに関する研究が続けられてきた。従来的なプレートテクトニクス理論では、沈み込むプレートの引っ張る力も大洋中央海嶺の推力も、この数千万年続く激しい構造変化の現象を説明できなかった。なぜなら、これまでの科学研究によって、インドプレートとユーラシアプレートの衝突システムには、海洋プレートの引っ張る力が存在しないことが確認されているからだ」と述べた。
劉氏は、「研究チームはこの謎を解くために、定量的地球力学モデルを用いて研究を行った。この方法は地球規模のマントル力学をシミュレーションできる。研究チームは最終的にシミュレーション結果を分析した際に、地球深部に強い横方向の物質流動『マントル風』があるという重要な発見をした。その流速は上にあるインドプレートの速度を上回ることにより、インドプレート底部に北向きへの引っ張る力を生み出している。この引っ張る力は非常に大きく、従来的にプレートテクトニクスの主な推進力と考えられてきた海洋プレートの引っ張る力に匹敵するとともに、青蔵高原の隆起に必要な強力な力としては十分だ」と説明した。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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