日本とは対照的、外国人観光客が中国に行かないのはなぜか―台湾メディア

Record China    2024年8月30日(金) 8時0分

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台湾メディアの自由時報は28日、米メディアの報道を引用し、日本と中国の観光業に明暗が分かれているとの記事を掲載した。写真は万里の長城。

台湾メディアの自由時報は28日、米メディアの報道を引用し、日本と中国の観光業に明暗が分かれているとの記事を掲載した。

記事は、「日本と中国はいずれもコロナによる制限を撤廃したのが比較的遅かったが、両国の観光業の回復の様相は大きく異なっている」と指摘。「日本は世界最高の観光地リストの上位にランクインし、今年の外国人観光客の数は過去最多を更新すると予想されている。一方、中国は外国人観光客の回復がはるかに遅く、それにはさまざまな原因がある」と述べた。

そして、中国国家移民管理局のデータとして、今年1~7月の訪中外国人客は1725万人と前年比で130%増加したものの、コロナ前の2019年(年間で4910万人)と比較するとまだ遠く及ばないと指摘。一方、訪日外国人客は今年3月以降、毎月300万人を超え、1~7月では2100万人を超えており、年間では過去最多だった19年の3190万人を上回る見通しだと伝えた。

その上で、米CNBCの報道として、東南アジア旅行アプリTravelokaのジョイディープ・チャクラボルティー(Joydeep Chakraborty)氏が「日本政府は長きにわたり、観光客の旅行体験の向上や旅行者の手続き簡素化などの支援を行ってきた。これに円安が加わり、日本旅行がより手軽になった」と語ったことを紹介した。

では、中国を訪れる外国人観光客が伸び悩んでいるのはなぜか。記事は一つ目の理由として、航空分析会社Ciriumのデータでは、コロナ前と比べて多くの国から中国に向かう便が回復しておらず、特に米国はそれが顕著だと指摘した。また、二つ目の理由には「地政学的な緊張」を挙げ、中国が社会の監視を強めていることは外国人観光客に不快感を与える可能性があるとしたほか、ピュー・リサーチ・センターが7月に発表した報告書を基に、「米国、ドイツ、フランス、英国など世界最大の観光消費国のいくつかは基本的に中国に対して否定的な見方をしている」と論じた。

三つ目の理由は「利便性」だとし、「中国ではコロナ以降、多くのオンライン決済や予約システムが導入されており、中国のアプリに不慣れな外国人を悩ませている」と指摘。オーストラリアのエディスコーワン大学のホアン・ソンシャン(Huang Songshan)教授が「中国で高速鉄道や観光地のチケットを予約するには微信(ウィーチャット)などのアプリを使う必要があり、多くの場所は(中国アプリの)アリペイ(支付宝)やウィーチャットペイにしか対応していない。外国人が現金やクレジットカードしか持っていないと苦境に陥る」と述べ、中国が外国人観光客を誘致するためにはこれらの問題を解決する必要があると指摘したことを紹介した。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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