人民網日本語版 2024年8月29日(木) 13時30分
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中国で今年、爆発的人気を集めている「峨眉派女子カンフー団」は、結成から半年もしない間に、ネット上に投稿した動画の再生回数が1億回を超えた。
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中国で今年、爆発的人気を集めている「峨眉派女子カンフー団」は、結成から半年もしない間に、ネット上に投稿した動画の再生回数が1億回を超えた。中国外交部の汪文斌(ワン・ウェンビン)元報道官も「中国の武侠小説に出て来る女性の英雄のようだ」と称賛した。中国新聞網が伝えた。
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2020年に「剣を片手にごみを捨てる女性」というタイトルのショート動画が中国で話題となった。その動画には、パジャマ姿の女性が団地の下に降りてきて、左手に持っていたごみを捨てたかと思うと、右手に持っていた剣をサッと空中に投げ、キャッチし、そのまま前に走って前方宙返りし、続いて見事なカンフーの動きを披露する姿が映っていた。
そのパジャマ姿と神業のようなカンフーというギャップの激しいショート動画は、驚異的なスピードでネット上で拡散された。そしてこの女性こそが、「峨眉派女子カンフー団」の創始者である凌雲(リン・ユン)さんだった。「自分の名前が検索ランキング入りするなんて想像したこともなかった。しかも、何日間もランクインした状態だった。話題になるかもしれないとは思っていたものの、まさか両親の友人まで見てくれるほど話題になるとは思っていなかった。外に出ると、『今日はごみを捨てた?』と聞かれることもあったほど」と振り返る。
しかし、四川省の峨眉山発祥の「峨眉武術」をさらに大きな舞台で輝かせるためには、1人の力ではとても無理だということは、凌雲さん自身よく分かっていた。そこでまず、より多くの若者を集めることに取り掛かった。その後、凌雲さん率いるチームは、インターネット上の各大手プラットフォームや体育専門の大学を通して、メンバーを厳選していった。北京市や上海市、四川省、河南省などから四川省の峨眉山市に集まったメンバーの中には、大学4年生で就職活動中だった女性や、家業である武術館を継ぐことを諦めた女性、公務員試験に合格したにもかかわらず公務員になるのを諦めた女性もいるという。峨眉山の伝統的な武術をPRするという未知なる道を歩み始めた彼女たちは、それぞれ何かを犠牲にし、その責任を担うことを選択したのだ。
メンバーとなった女性たちは、これまで太極拳や散打といった武術を学んでいたり、中には舞踊を学んでいた女性もいた。名実ともに「峨眉派女子カンフー団」になるため、これまでそれぞれの武術や舞踊を何年学んできたかにかかわらず、全員が峨眉武術を一から学び始めた。理論や知識の学習から基本動作の練習まで、朝の9時から夕方の6時まで働くサラリーマンのような、忙しい日々を送っている。
武術は、基礎であり、カンフー団のコア競争力であるものの、凌雲さんは「業界の垣根を越えた融合こそがイノベーションであり、伝統文化が長年越えなければならなかったハードルでもある。閉鎖的で、自分たちだけで何かに取り組むようであってはならず、大きな一歩を踏み出さなければならない」と広い視野を持って取り組んでいる。そして、武術に舞踊の要素を取り入れ、女性カンフー団を立ち上げ、ショート動画を撮影してネット上にアップするようになった。凌雲さん率いるチームは人々の注目を集める今時の方法をうまく活用すると同時に、革新的な取り組みも行って、武術ブームを巻き起こし、その人気の波が海外にまで波及するという大きな成果を挙げた。
話題を集めるようになると、「武術は客寄せの芸ではない」という批判の声も寄せられるようになった。しかし、実際にはカンフー団のメンバーには、現役のプロの武術家、または元プロの武術家が何人もいる。こうしたメンバーは、これまでにたくさんの賞を受賞してきた。そして、今でも大きな武術の大会に出場しているメンバーもいる。凌雲さんたちは今、自分たちが考案した武術の動作や武器の使い方などを教材にして、普及のために学校やコミュニティーで宣伝している。「伝統的な武術が、動画の中で登場するだけでなく、多くの人がそれを受け継いでいくことを願っている。一人でも多くの人にそれを知り、学んでもらいたいというのが一番の願い」とした。(提供/人民網日本語版・編集/KN)
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