<雲中錦書>ますます強くなる中国への関心

Record China    2024年9月15日(日) 23時50分

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私が中国について、本格的な勉強を始めたのは、今から57年前に、東京の慶應義塾大学に入学した頃からであった。写真は2016年9月21日、世界平和デーの会議でスピーチ・中国寧夏回族自治区)

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1.中国との出会い

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私が中国について、本格的な勉強を始めたのは、今から57年前に、東京の慶應義塾大学に入学した頃からであった。そのころ私が加入した「サークル」では、社会科学の勉強が熱心に行なわれており、そのサークルの仲間たちと、中国の勉強会も行なうようになった。

私が、中国の勉強に没頭するようになった理由は、日本と中国は一衣帯水の隣国であり、日本文化の源流と呼ばれる飛鳥・天平文化の本来の源流が中国であり、中国の遺跡や寺院などに、日本文化の源流の面影を見いだすことができるからだ。

なんと言っても、私たち日本人が使っている文字をはじめ多くの文化・技術は中国から、日本にもたらされたものである。

私たちの文化の源泉に関心を抱くのは、人間として、そして多感な青春時代として、必然の動きであった。

私の学生時代から、あっという間に、57年が経過した。私も、この間、約50回ほど、中国を訪問したが、中国への関心は、強くなるばかりだ。

中国の近代の歴史を振り返れば、阿片戦争以降、世界の列強が、踵を接するように、中国への侵略に乗り出し、日本は、やがて最大の侵略者となった。

2019年9月18日、盧溝橋の中国人民抗日戦争紀念館で献花・黙祷

「屈辱の近代」ともいうべき苦難の時代において、中国共産党は常に人民が主人公であるとの立場にたち、侵略軍との闘いに勝利し、1945年8月以降は、国民党との内戦においても、広範な農民・労働者の支持を勝ち取る中で、見事に勝利し、1949年には歴史的な、中華人民共和国の建国を宣言した。

そして、改革・開放を経て、今日、これほどまでの発展をとげた国家の発展の姿には、正直、敬意を表するほかない。

村山首相談話の会は、この10年間、毎年、中国に、日中友好の一層の前進を目指して、訪中代表団を派遣してきた。今年、10月には、村山首相談話の会は、新疆ウイグル自治区に代表団を派遣して、学習・交流活動を予定しているが、今後、この日中友好を目指しての、中国への代表団の派遣活動は、より、規模と人員を増やして、取り組みを強化していく方針である。

2019年9月19日、西安の街角で市民とともに踊る

2.「第3回・一帯一路・国際サミットフォーラム」に参加

私は、2023年10月18日に、北京で開催された「第3回・一帯一路・国際サミットフォーラム」に、日本の村山首相談話の会を代表して、公式参加した。

2023年10月18日、北京、一帯一路サミットフォーラムに出席

このサミットフォーラムのメイン会場は、北京のオリンピックスタジアム、通称「鳥の巣」のすぐ近くにある「北京国家会議センター」であった。この会議場に到着して、度肝を抜かれたのは、その規模の大きさであった。巨大な国際会議センターであった。

ここに、世界各国から、大統領・首相などをはじめとして、151ヵ国と41の国際機関の代表(ロシアプーチン大統領や国連のグテーレス事務総長なども出席)など、多くの人々が参加して、開催された。まさに、中国と一帯一路のエネルギーを、痛感させられる国際会議であった。

一帯一路国際構想は、提唱されてから、2023年で10周年を迎えたが、この10年間で、一帯一路の協力ネットワークは、ユーラシア大陸からアフリカと中南米まで延び、150余りの国と30余りの国際機構が、中国と「一帯一路」協力文書に調印している。

10月18日の午後には、6つのテーマ別フォーラムが開催された。

村山首相談話の会は、第5フォーラム「民心の通い合い」のフォーラムに出席した。このフォーラムでは、世界各国の出席者からの代表スピーチが行なわれた。

5時間にわたる長いフォーラムだったのでので、エジプトの元首相の発言だけを紹介する。

エジプトの元首相は、一帯一路には、2つの柱がある。1つは、インフラの繋がりだ。もう一つは、民心の繋がりだ。一帯一路は、世界のより多くの人々に、よりよい生活をもたらすことに役立つ。その前提は発展だ。発展の前提は平和だ。平和の前提は信頼だ。信頼の前提は人々の繋がりだ。だから、平和と発展は、一帯一路の最も基本となる要素だ。中国が提唱した、グローバルな人類運命共同体構想の源は、一帯一路提言だ。エジプトも、この構想の発展のために努力していく、と述べた。大変、素晴らしいスピーチであった。

このフォーラムに、参加して痛感したのは、一帯一路は、インフラの繋がりにとどまらず、世界の人民の、民衆の繋がりを、非常に重視して運営に努めているという事であった。

一帯一路構想は、世界の地域の繁栄と発展を促進しようとする「大変、良くできている構想」なので、日本も、現状の、あまりにも米国追従の情けない姿勢を正して、もっと軸足をアジアに移して、一帯一路構想に積極的に参加することが必要だ。

その場合、グローバルサウス諸国の米欧離れは、好むと好まざるを問わず、今後、進行していく事を、私たちは、忘れてはならない。

3.素晴らしい、習近平主席のスピーチ「平和共存5原則発表70周年記念大会」

先日、日本の元総理大臣の鳩山由紀夫先生と、夕食をともにしながら意見交換をする機会があった。その時、鳩山先生から、6月28日に北京で開催された「平和共存5原則発表70周年記念大会」に出席したが、その記念大会で、習近平国家主席が行なった演説は、大変、素晴らしい内容だとして、習近平主席の演説の日本語訳をいただいた。自宅に戻って、習近平主席の演説を読んだが、実に、格調高く、世界の平和構築の重要性を宣言した、素晴らしい演説であった。

今日、世界の超大国、アメリカの元大統領が、自分の国が第一だと叫び、まさに世界の連帯・協調の精神をかなぐり捨てて、利己主義的な、愚かな主張を繰り返す中で、習近平首席の発言に見られる、人類運命共同体の格調の高さには、改めて敬意を表したい。

先日、東京で開かれた学術シンポジウムでお会いした、ある著名な学者が、アメリカの元大統領のトランプの発言は、利己主義に充ち満ちている、今や、世界の大国の指導者のなかでは、習近平主席の発言が、最も、適確であり、21世紀の世界のリーダーとしての風格を備えていると発言した事が、印象的であった。

4.終わりに

アジアの平和と繁栄の肝は、日本と中国が、すなわち日中が、友好・共生の関係を構築することにある。

アジアでの緊張緩和、日中友好を推進し、二度と日本がアジアで侵略戦争をおこしてはならない。そのことが、大切である。

私は、そのために、私のライフワークである、日中友好運動に、残る人生の全てを捧げて、頑張る決意だ。

以上(村山首相談話を継承し発展させる会・理事長 藤田高景



※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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