新たな発展を示す「首発経済」、なぜこれほど魅力があるのか―中国メディア

人民網日本語版    2024年8月30日(金) 17時50分

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「首発経済」はなぜこれほど魅力があるのだろうか。写真は三里屯太古里。

「4時間近く並んでやっと買えた。この店は本当によく売れている」。このほど上海南京路の歩行者天国のベーカリーショップの前で、湖南省長沙市から来た観光客の李莉(リー・リー)さんがこのように話してくれた。店の入り口には、入店待ちの長い行列ができていた。同店の責任者によると、昨年4月に上海第1号店をオープンして以来、ずっと高い人気が続いている。来店客は1日当たり1000人から1500人で、1日の売り上げは最高で10万元(約200万円)に達する。

北京市においてファッションの中心地である三里屯太古里では、アンタスニーカーバース「白標店(選び抜かれたトレンド商品を取り扱う店舗)」の店内が混み合っていた。同店は今年3月、ナイキ傘下のブランド「ジョーダンワールドオブフライト」の店舗と同日にオープンした。オープン当日は長い行列ができ、どちらの店にも数多くの消費者が訪れた。データによると、アンタスニーカーバース「白標店」第1号店がオープンすると、オンライン・オフライン合わせて5万人以上が集まった。

こうした「首発経済」はなぜこれほど魅力があるのか?

中国国家発展・改革委員会産業経済・技術経済研究所の洪群聯(ホン・チュンリエン)研究員は、「首発経済の魅力はその『新しさ』にある」と述べた。

首発経済とは、企業による新製品発表、新業態・新モデル・新サービス・新技術の打ち出し、第1号店オープンなどの経済活動を総称したものだ。企業による製品やサービスの初発表・初展示から、実店舗の初開設、研究センターの初設立、さらには企業本社の初設立にまで至る連鎖的発展の全プロセスをカバーしている。

中国商務部国際貿易経済協力研究院eコマース研究所の洪勇(ホン・ヨン)副研究員は、「首発経済にはイノベーションという属性が備わる。首発経済の重点は市場向けに打ち出された新業態・新モデル・新サービス・新技術などのイノベーション成果に体現されている」と説明した。

新たな需要を満たす新たな供給で新しい原動力を喚起するのが、目下の消費市場における共通認識だ。一方で、首発経済はリーディング性とトレンド性を強調するもので、積極的なイノベーションを通じて、最新の成果を打ち出せば、ターゲットとする消費者を速やかに引き寄せ、消費のトレンドをけん引することができる。首発経済にはファッション性・高品質・トレンド性などの特徴が備わり、消費高度化の傾向と質の高い発展の要求に合致した経済形態の一種であり、一つのエリアの商業の活力、消費の実力、イノベーション能力、国際競争力、ブランドイメージ、開放レベルを体現する重要なものだという。

市場における新たな供給を増やすための重要な着手点として、首発経済はますます注目を集めている。各大型展示会では、初発表、初お披露目、初展示が来場者を引きつける注目点になった。これまでに6回行われた中国国際輸入博覧会(輸入博)では、毎年、世界の新製品・新技術・新サービスが次々に登場し、各種の優れた製品が集中的に展示され、その多くは世界初発表、アジア初お披露目、中国初展示の製品だった。昨年行われた第6回輸入博では代表的な初発表の新製品・新技術・新サービスが442件に上り、来場者は次々と素晴らしい展示を楽しんだ。

首発経済は強力な勢いで成長してきた。関連データを見ると、今年上半期(1-6月)に、北京に新たにオープンした第1号店は485店に上り、これにはブランドの第1号直営店、ブランドが新たに展開するフラッグシップショップとイノベーションコンセプト店も含まれていた。2023年に上海に新たにオープンした第1号店は前年同期比13.2%増の1215店だった。2018年5月から23年12月までの間に、4500を超える国際ブランド・中国ブランドが上海で初発表イベントを行い、第1号店5840店をオープンし、アジアエリアもしくはさらに広いエリアにおける第1号店は80店を超えた。

洪群聯氏は、「首発経済を発展させ、中国消費市場の高度化の流れに乗れば、その見通しは明るい。首発経済を発展させるプロセスにおいて、企業は新製品を発表し、新業態・新モデル・新サービス・新技術を打ち出し、第1号店を開設することなどで、消費者により豊富で多彩な、質の高いスマート化された消費の選択肢を提供でき、消費者に今までにない新しいショッピングの体験と感覚を提供できるのであり、新しいもの・ことと高品質な生活に対する消費者の追求に応え、消費のポテンシャルを絶えずかきたてるのに役立つ」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/KS)

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