人民網日本語版 2024年9月1日(日) 5時0分
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大規模AIモデルをはじめとする生成AIは、月科学研究に新たなチャンスをもたらした。
2024中国国際ビッグデータ産業博覧会の開催期間中の29日、中国科学院地球化学研究所と阿里雲(アリババクラウド)は世界初の「月科学マルチモーダル専門大規模AIモデル」を発表した。大規模AIモデルをはじめとする生成AIは、月科学研究に新たなチャンスをもたらした。新華社が伝えた。
発表会で明らかになったところによると、深宇宙探査技術の急速な発展に伴い、月探査データが爆発的な成長を見せている。中国科学院地球化学研究所党委員会委員で研究員の劉建忠(リウ・ジエンジョン)氏は、「全世界の月と惑星関連の探査データは現在2PB(ペタバイト)を超えている。月に密集するクレーターは、月自体の進化に重要な影響を及ぼすが、数が多く形態が複雑で変化に富んでいるため、その研究は非常に複雑だ」と述べた。
劉氏は、「現在最も多く統計を取っているのは、直径1km以上のクレーターで、最新の統計データでは100万個以上となっている。クレーターの直径が小さくなるにつれ、その数は指数関数的に増えていく。あらゆる種類のクレーターを識別する、またはその統計を取るには、完全に手作業に頼っていては、ほぼ実現できないだろう」と続けた。
今や急速に発展する大規模AIモデルは、この問題にソリューションをもたらしている。阿里雲智能集団副総裁で、ソリューション研究開発部責任者の曾震宇(ズン・ジェンユー)氏は、「クレーターは双方の協力の初の試みだ。月のクレーターの年代及び形態の識別では、月科学マルチモーダル専門大規模AIモデルの精度は最大80%以上に達し、予想を超えている。双方の協力が深まるにつれ、マルチモーダル大規模AIモデルは将来的にさらに月のより多くの地質の分析・研究に拡張できる」と述べた。
劉氏はさらに、「大規模AIモデルを利用することで、クレーターの識別効率を大幅に高め、研究コストを下げることができる。このプロジェクトでは、当研究所は月と惑星関連の多くの教材と文献を提供した。2万件近くのPDF文書、およそ50TB(テラバイト)以上だった。阿里雲はこれらの文書のデータ処理を行い、大規模AIモデルを訓練する知識センターに変えた」と述べた。
中国科学院院士で、中国月探査事業初代首席科学者の欧陽自遠(オウヤン・ズーユエン)氏は、「月専門大規模AIモデルは大量のデータ処理を大幅に加速させ、科学研究者が新たな科学の発見を発掘できるようサポートする」と述べた。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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