日本人観光客らに難癖、無恥な「亜人」と無脳な「愛国主義者」―香港メディア

Record China    2024年9月11日(水) 7時0分

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香港メディアの香港01は9日、中国・北京市の円明園で中国人インフルエンサーが日本人観光客らに言いがかりをつけた騒動に関する論評記事を掲載した。

香港メディアの香港01は9日、中国・北京市の円明園で中国人インフルエンサーが日本人観光客らに言いがかりをつけた騒動に関する論評記事を掲載した。

先日、日本人観光客の男女と中国人通訳が円明園で記念撮影をしていたところ、「亜人(アジアンマン)」の名で活動する中国のインフルエンサーが姿を現した。撮影していた通訳が「フレームに入ってしまうから」と男性インフルエンサーに移動を頼むと、男性インフルエンサーは「日本人か?」「日本人のためにどけというのか」などと怒り、難癖をつけ始めた。

やり取りが続いたものの話が通じないと思った通訳らがその場を離れようとするも、「亜人」はカメラを回しながらしつこく付きまとう。その後、現場に現れた警備員までもが「日本人は(円明園に)入れない」「われわれを尊重せよ」「小鬼子(日本人の蔑称)をとっちめるのは賛成だ」などと吐き散らかした。

香港01の記事はこの動画について「幸いなことに、少数の『無脳(脳みそのない)愛国主義者』を除いて大部分のネットユーザーは『亜人』の手に乗らなかった」と言及。「多くの人が彼の行為に反感を示しており、愛国を盾に理由もなく日本人観光客らの写真撮影を妨害した上、追い回して罵倒し、挑発した、との理解だった」と説明した。

そして、「『亜人』の目的は『無脳愛国主義者』のトラフィックを稼ぐことにあり、この極めて利己的で卑劣な動機に駆られ、中国のイメージに泥を塗ることも顧みず、チンピラのような振る舞いをする様子に吐き気を催す」と断じた。

また、「亜人」は32万ものフォロワーを有していることに触れ、「極端なポピュリズムにあてられた『無脳愛国主義者』が、決して個別少数の例ではないことがうかがえる」と指摘。「このほかにも、最近では吉林省で米国人らが襲撃された事件や、蘇州市で日本人母子が襲撃された事件が起き、いずれもネット上で大炎上した上に国外にも伝えられ、中国人の素養と中国社会の風潮に対する疑念を生んだ」と述べた。

記事は、「一部の国で『脱中国化』『デカップリング』が進む中、中国国内でたびたび起こる外国人排斥事件は、中国のイメージを深刻に悪化させ、孤立を招くものだ」と指摘。「新型コロナ以降、中国と西側の対立激化を背景に、中国国内では経済の下押し圧力が強まり、外資の流出と産業チェーンの国外移転が加速。中国政府は一方的なビザ免除政策や製造業の海外企業参入の規制緩和などを進めている」と説明した。

そして、「このような中で『亜人』のように愛国トラフィックを食い物にしているインフルエンサーや、彼に追随する愚かな『無脳愛国主義者』たちは、『政治的な正しさ』からマウントを取り、極端なポピュリズムを煽り、それに惑わされ、ネット上で暴言を吐き散らかし、現実の中で挑発行為を起こしたり、果ては刃物を持ち出して凶行に及んだりしている」とし、「彼らは愛国行為をしているのか、それとも西側に加担して中国に泥を塗り、孤立させようとしているのかと、疑問を感じざるを得ない」と論じた。

記事は、「愛国とは高尚な感情であり、社会を愚弄する道具ではない。『亜人』は悪であり、極端に利己的である。自分の行為によって起こる結果を知っているにもかかわらず、なおそれを行うというのは極めて恥ずべきことである。彼らに追随する『無脳愛国主義者』たちは愚昧であり、洗脳され、金儲けのために利用されていることに気付かずに得意げになっている。本当に悲しむべきことだ」と結んだ。(翻訳・編集/北田

※記事中の中国をはじめとする海外メディアの報道部分、およびネットユーザーの投稿部分は、各現地メディアあるいは投稿者個人の見解であり、RecordChinaの立場を代表するものではありません。

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